「消滅可能性都市」飯能 市長「発展に変えるのが使命」
飯能市の大久保勝市長は市が日本創成会議により「消滅可能性都市」と指摘されていることについて、「対抗するために発展可能性都市の文字を作った。発展に変えることが私の使命だ」と述べ、人口増なくして飯能の発展はないとの考えをあらためて示した。
3月市議会一般質問の滝沢修議員(共産)の質問に答えたもの。
滝沢議員 平成28年度から10年間の飯能市第5次総合振興計画が始まる。「変える10年!変わる10年!」として、市のさまざまな施策が講じられることとなる。地域創生プログラムも第5次総振に施策が盛り込まれている。
一方、国では地方創生として基礎自治体の機能強化としてさまざまなメニューを用意し、これを進めようとしている。
28年度から始まる第5次総振について質問する。この計画の中でも消滅可能性都市から発展可能性都市へ飯能を変えるとしている。
この消滅可能性都市の問題だが、一昨年、日本創成会議の人口問題検討分科会が2040年までに896市町村が消滅する可能性があると発表した。
これは2010年の国勢調査に基づいた試算であり、2040年時点で20歳から39歳の女性人口が半減する自治体を消滅可能性都市と見なし、とりわけ人口が1万人を切る自治体は、消滅の可能性が高いというものだった。
その数は、全国約1800市町村のうち、その半分に相当する。飯能市もその一つとなったわけである。飯能市はこの問題についてどう受け止めているのか、見解を聞きたい。
大久保市長 26年5月に消滅可能性都市ということが発表された。私の市長就任前の大きな出来事だった。それによって、飯能市をしっかり発展可能性都市にするという私の意気込みは最高潮に達した。
この気持ちは2年半経過した今も上昇している。第5次総振で「変える10年!変わる10年」という題名をつけた。中身は「変える1年!変わる1年」の10倍である。1年1年変えるという気持ちが変える10年になると思っている。10年後を見てくれではなく、1年後をみてほしい。
子どもインフルエンザの無償接種から始まり、コウノトリ事業。そして大きな出来事として「メッツァ」がある。このメッツァが出来ても消滅の文字は変わらないと思っている。
人口増が初めて消滅という文字を消す。仮に観光客が500万人、1000万人きても消滅の2文字は消えない。飯能市の勢いは人口増以外にない。
消滅に対抗するために発展という文字をつくった。このことが如実に表われているのが、本市の人口における社会増減は2009年以来、6年振りに転入が転出を上回り、社会増に転じたという1月25日の総務省の発表である。
これはまさにこの施策が道半ばではあるが、確実に生きてきた。これは市民の皆様の喜びに変わると私は確信する。
消滅を必ず発展に変えることが私の使命であり、飯能市民の皆様の期待であると思っている。素晴らしい、飯能、日本一の飯能にしていきたい。