生活困窮者へ食料、日用品 市内社会福祉法人が連携

福祉センターで行われた配布会

 飯能市内の9つの社会福祉法人で構成される「飯能市社会福祉法人地域公益活動等連絡会」がこのほど、各法人が運営する施設で集めた食料品や日用品を市内の生活困窮者に配布する「あったか♡バンク飯能」を市総合福祉センターで実施した。

 社会福祉法人地域公益活動等連絡会は、市の地域福祉計画、社協の地域福祉活動計画となる「はんのうふくしの森プラン」に基づき、市内社会福祉法人の顔の見える関係づくりと、公益的取組を通じて地域に開かれた存在になることを目指し、飯能市社会福祉協議会、おぶすま福祉会、京悠会、埼玉現成会、名栗園、はなみずき会、武州清寿会、むさしの福祉会、弥生会の9つの社会福祉法人により昨年7月に設立。

 連携して地域の福祉課題の解決や市内の福祉教育の推進などに取り組み、今回は、全法人が一堂に会して実施する取り組みとして、市内に居住する生活保護を受給していない生活困窮者への支援として、「あったか♡バンク飯能」を企画した。

 会場ではパック入りご飯、麺類などの主菜、レトルトカレーや缶詰などの副菜、調味料、飲料、菓子類の詰め合わせや、日用品、衣類を計30世帯に提供。

 日用品では食器洗いや洗濯に使用する洗剤やサランラップ、トイレットペーパーなどの生活に欠かせない消耗品の需要が多く、子どもたちにはノートや鉛筆といった文房具が喜ばれた。

 社協によると、各法人が役割を持ち、一緒に活動することで、これまで以上に親密な関係を築くことのできるイベントとなったほか、コロナ禍で顕在化した外国人の生活困窮に対する支援のきっかけづくりにもなったという。

 連絡会会長を務める名栗園の池田徳幸理事長は、「地域における公益的な取り組みを行うために連絡会が発足した。その事業の一つである“あったか♡バンク”が、コロナ禍の状況にありながら、関係者の努力によりスタートさせることができた。まずは一歩目を踏み出したばかりだが、地域に根差した社会福祉法人だからこそできる事業を展開していきたい」と話している。