大野知事が岡村記念クリニック視察 ワクチン接種や発熱外来

岡村院長(手前左)の案内でワクチン接種会場を視察する大野知事。谷ケ﨑市長、小谷野県議も同行した

 埼玉県の大野元裕知事が3日、日高市栗坪の岡村記念クリニック(岡村維摩院長)を視察した。同クリニックは新型コロナウイルス感染症への対応として、早い時期から他の外来患者と動線を分けた発熱外来を設けており、現在は65歳以上の高齢者を対象としたワクチン接種が連日行われている。同クリニックの取り組みを熱心に視察した大野知事は、コロナ対応への積極的な取り組みと関係者の尽力に感謝を述べた。

 午前中に県の高齢者ワクチン接種センターを視察したという大野知事は、午後1時に同クリニックに到着。岡村院長ら病院スタッフをはじめ、谷ケ﨑照雄市長、小谷野五雄県議、市職員らが迎えた。

 地域の急性期医療を担う医療機関として、外科、内科、歯科、健診センターほか多くの診療科目を持つ同クリニックは、新型コロナ感染拡大に伴い、昨年4月から発熱外来を実施。

 当初は院内の一角を隔離して診療を行っていたが、駐車場として使用していたスペースに他の外来患者と動線を分けた発熱外来を設置、受付から検査、診察、CTでの肺内部の画像診断までを行える環境を整えている。

 5月17日からは、市の新型コロナワクチンの個別接種会場として、65歳以上の高齢者を対象としたワクチン接種を開始。敷地内に専用会場を設営し、接種を進めている。

 また、新型コロナやインフルエンザ等の各種感染症に対する診療の充実を図るため、新たに発熱外来・免疫センター(仮称)の増築工事を進めており、来年1月竣工予定という。

 大野知事は、岡村院長の案内を受け、ワクチン接種会場、発熱外来、増築工事現場の様子を視察。感染防止を徹底した工夫などに感心し、現場で対応にあたるスタッフに感謝とねぎらいの言葉をかけた。

 視察を終え、大野知事は「岡村記念クリニックさんは、新型コロナ感染症に対し、防護具や医療機関への支援や補助といったものがまだ整わない非常に早い時期から、県民・市民の命と安心に対する高い責任感により積極的に診療を引き受けて頂いており、ぜひお伺いしたいと思っていた」。

 「発熱外来では、いわゆるグリーンゾーンとレッドゾーンの区分けを工夫をしながら行って頂いたり、さらには新たなセンターの建設についても進めて頂いている。改めて県民を代表して感謝を申し上げます」と述べた。

 同行した谷ケ﨑市長や小谷野県議も「連日、コロナ対応に熱心に取り組んで頂いており、大変ありがたい」などと感謝し、岡村院長は「行政のご協力を頂きながら、ワクチン接種もスムースに、発熱外来もトラブルなく進んでいる。現場の様子を見て頂けたことは、ありがたく、励みになる」と話した。