飯能郵便局の金井さんに感謝状 特殊詐欺未然に防ぐ
特殊詐欺被害を未然に防いだとして、飯能署は、飯能郵便局窓口担当の金井史朗さん(35)に感謝状を贈った。
管内ではオレオレ詐欺、預貯金詐欺、還付金詐欺が横行しており、同署は不審な電話に注意を呼びかけている。
金井さんは3月30日の午前中、一人で窓口を訪れた70代女性から、「警察を名乗る者から電話があった。詐欺グループが逮捕され、私の名前もリストにあり、郵便局に口座がある人に電話をしていると言われた。詐欺グループに私の情報が漏れているかもしれない。通帳を確認してほしい」などと相談を受けた。
不審に思った金井さんは、ホットラインで警察へ連絡し、「そういった電話は警察からはしていない」と確認を取り、特殊詐欺を未然に防止した。
飯能署で行われた感謝状贈呈式には、飯能郵便局の浅川智彦局長、大川道也窓口営業部長と共に出席。
松崎直樹署長は金井さんへ感謝状を手渡し、「不審に思い声をかけ、すかさずホットラインで警察に通報してくれたおかげで、未然に被害を防ぐ事ができ、非常にありがたい。金融機関の窓口の方に声を掛けて頂くというのが、最後の砦。今後も協力しながら、一件でも特殊詐欺被害を未然に防止していきたい」と述べ、感謝した。
金井さんが感謝状を受け取るのは2回目で、5年ほど前に他地域の郵便局に勤務している時も、詐欺被害の未然防止に貢献している。今回の被害未然防止については、「警察署の方からそういった電話が掛かってくる事は考えづらく、警察に確認の電話をした」と振り返り、「お客様のお金を守ることが出来たので、嬉しく思う。これからもお客様の話を聞いて、少しでも不審な点があれば警察の方へ連絡するなどしていきたい」と話している。
同郵便局では、様々な特殊詐欺のケースを想定してまとめた情報誌を活用し、局員たちに周知・指導しているという。
浅川局長は「金井さんは、普段からお客様の事を考えてまじめに対応しているので、今回それが良かったのかなと思う。特殊詐欺を含め卑劣な詐欺が増えているので、不安なことがあれば窓口でお気軽に相談して頂けたら」と話している。