経済産業大臣表彰など多数受賞 会員純増20年連続へ、日高市商工会
日高市商工会(猪俣利雄会長)は、今年度の全国商工会連合会主催の「商工会法施行60周年記念式典・商工会全国大会」(東京国際フォーラム)などで会や役職員が経済産業大臣表彰など多数の表彰を受け、2日に谷ケ﨑照雄市長に受賞を報告した。
商工会全国大会では、猪俣会長が経済産業大臣表彰(役員功労者)、同商工会が中小企業庁長官表彰(優良商工会)と事業推進優良商工会等表彰(共済部門商工貯蓄共済)、金子桂三事務局長が中小企業庁長官表彰(優良常勤職員)を受賞。
また、埼玉県知事表彰を猪俣会長、加藤清監事、犬竹一浩理事、横田国寿監事(いずれも役員功労者)が受賞した。
市内の事業者1448会員で構成される同商工会は、猪俣会長を先頭に、若手経営塾、事業承継支援事業、災害時に会員事業所の安否確認や被害状況等を早期に把握し対応するBCP(事業継続計画)事業、また、コロナ禍にあっては持続化給付金など補助金の申請支援などに積極的に取り組み、19年連続で会員数が純増、組織率は86%を誇る。
昨年度の商工会全国大会で中小企業庁長官表彰を受賞し、今年度、最高賞となる経済産業大臣表彰を受賞した猪俣会長は、平成27年5月に会長に就任以降、耐震性に欠けていた旧商工会館の跡地に新会館を完成させ、新たな拠点で各種事業に着手。
経営指導員による巡回指導、労務・税務・金融などの窓口相談指導をはじめ、若手経営者や次期後継者が経営に必要なノウハウを学ぶ若手経営塾「ネクスト」、女性版の経営塾「レディ」、円滑に会社経営を後継者に引き継ぐための事業承継支援、新規創業支援、経営革新セミナーや生産性向上支援セミナーなど、会員のスキルアップにつながる事業を充実させた。
また、地域活性化のため、地域のブランド品開発を目指した高麗の郷ブランド事業の実施や高麗川駅や武蔵高萩駅前を明るくするための街路灯設置やイルミネーション事業などを展開。曼珠沙華まつり、日高市民まつりなどの行事でも中心的役割を担ってきた。
特に力を注いだのが、災害時の事業継続や早期復旧を目的としたBCP事業。災害発生時に会員にいち早くメールを発信し、会員の安否確認や被害を早期に把握し支援できるように、「Hi(ハイ)アラート」と名付けた災害時緊急連絡体制を整えた。
会員事業者に手厚く、地域活性化を見据えた積極的な事業展開により、同商工会の会員数は平成13年度以降、19年間純増を続けており、自己財源の確保の一環として行っている貯蓄共済の保有口数も全国トップクラスとなっている。
市役所への受賞報告には、猪俣会長、金子事務局長、栗原洋一次長が訪れ、谷ケ﨑市長、金子昭副市長、相磯剛啓市民生活部長らが迎えた。谷ケ﨑市長は受賞を称え「会員増強など長年ご努力頂いた成果。20年連続で会員純増というのはすごい。コロナ禍で持続化給付金など補助金申請への取り組みも積極的に行って頂いた。大変な状況だが、日高の商工業が衰退しないようこれからも頑張って頂き、発展に向けて力を合わせていきたい」などと述べた。
猪俣会長は「前回、中小企業庁長官表彰を頂き、今回、その上の経済産業大臣表彰を頂けるとは思っていなかったが、歴代会長や会員をはじめとする皆様の努力のおかげ。会員増強については、今年3月で20年連続純増となる見通し。これは全国でも例の無いことであり、この点が最も評価されたのではと思っている。会員が少しでも安全・安心な環境で働くことができ、“入っていて良かった”、“何か面白い事をやるんじゃないか”と感じてもらえるような、頼れる商工会を目指して今後も活動したい」と話している。