「日高暮らしの研究会」発足 垣根や立場超えまちづくりに参加

日高の未来について、テーマに沿って勉強会を行う参加者

 日高市の未来について考える人々が、垣根を越えて集まり議論する「日高暮らしの研究会」(加藤聡代表)が、このほど発足した。地方創生を進めていくにあたり、市民が自らまちづくりに参加し、行政と二人三脚で進めていきたいとの思いから、設定したテーマについて学び、様々な立場から意見を出し合っている。

 メンバーは、「問題点を先送りせず、10年先のことを、今、考えたい。日高を愛する人々が垣根を超えて集まり、一緒にまちづくりに参加していこうという新たな取り組みに挑戦している」と話す。

 研究会の発足のきっかけは、市民が中心となり、まちづくりに関する活動や勉強会を行うNPO「日高まちつくり隊」が主催し、8月11日に開催された「日高まちつくりカフェ」。コンサルタントの細川甚孝さんを講師に迎え、市が「第6次日高市総合計画」を策定するため募集していた市民コメントへ、それぞれが意見を出せるようにとの趣旨で勉強会を実施した。

 その後、同カフェ参加者から、「今後のまちづくり活動に繋げたい」と、新たに「日高暮らしの研究会」発足の提案があり、多くの賛同を得て活動を開始。10代の大学生から地元企業で働く人、主婦、また、市議の松尾万葉香さんもメンバーの一人として参加するなど、さまざまな立場の人々が集まった。

 研究会の活動は、基本的に3か月1クールとしてテーマを設定し、毎月1回集まって勉強会を開催。また、フェイスブック上にグループを作り、その中で調査や議論を重ねている。設定するテーマについて興味のある人が、1クールごとに参加できるようにし、講師はまちつくりカフェと同様にコンサルタントの細川さんに依頼している。

 9~11月は、市内の「空き家問題」がテーマ。9月の勉強会では、活動の初回だったこともあり、参加者は「政策とは何か」や、数字の見方など、基本的なことを学び、10月中旬に開催した2回目の勉強会では、空き家問題について細川さんがまとめた県の状況や日高市内での調査をもとに、市内の傾向を分析。その結果から、「どうしてそうなっているのか」「どこを解決したらいいのか」などを話し合った。

 今クールの最終回となる11月は、21日午前10時から正午まで、高麗公民館で開催予定。興味のある人の見学を受け付けている。

 次回の1~3月は、「シティープロモーション」をテーマにした勉強会を予定しているという。

 代表の加藤さんら研究会メンバーは、「私たちの大好きな日高の未来をもっと、今よりもいいものにしたい。問題点を先送りせず、『自分ごと』として10年先のことを、今、考えたいという思いでスタートした。考え方や表現方法が違うなど、様々な立場の人々が垣根を超えて集まり、考えをミックスして一緒に楽しみながらやっていこうという、新しいことに挑戦していきたい」と話している。

 研究会の活動はフェイスブック上(記載のQRコード)で紹介している。見学の申し込みは代表の加藤さんへメールy_kato@chime.ocn.ne.jpを。