飯能の小中学校、1日再開 分散登校の実施校も
飯能市は22日、埼玉県教育委員会が県立学校の6月1日からの段階的再開を決め、市町村立学校に対しても原則同様の措置を取るよう要請したことを受け、市も同様の再開措置を行うことを発表した。主に、児童生徒に係わることについて概要を紹介する。
幼稚園、学校の再開については、6月1日(予定)。基本的に分散登校とする。分散登校は、概ね学級を半数程度に分け1日置きの登校になる。小規模校は、教室内で児童生徒間に1~2メートルの距離が確保できれば、一斉登校も可能。
分散登校実施の学校は、飯能第一小、加治小、富士見小、加治東小、双柳小、美杉台小、飯能第一中、飯能西中、加治中、美杉台中。
一斉登校を行う学校は、名栗幼稚園、飯能第二小、南高麗小、精明小、原市場小、奥武蔵小、名栗小、南高麗中、原市場中、奥武蔵中、名栗中。
分散登校は概ね1か月程度とするが、国、県の動向により期間を変更もある。現在の予定は6月26日までだが、短縮、延長の場合もある。
授業日で学校に登校しない日は、原則、家庭で過ごすが、特別な理由で子どもが家で過ごすことができない場合は、学校で預かる。午後まで預ける場合、弁当、水筒持参を依頼する。
児童生徒、教職員等が新型コロナウイルス感染症の陽性者と診断された場合は、まず、保健所の指導を受けて休校等の措置について決定する。
児童生徒が感染した場合は、学級閉鎖とし、複数の学級で児童生徒が感染した場合は、休校とする。
保護者が感染した場合は、児童生徒は出席停止。教職員が陽性になった場合は、職専免とし、教職員の家族が感染したら特別休暇扱い。
基本的な感染拡大予防策は、「密閉」「密集」「密接」の「3密」防止の徹底を図ること。
具体的には、家庭と連携した毎朝の検温と風邪症状の確認(家族も含む)。「健康観察票」を用いて、児童生徒とその家族の健康状況の確認。登校前に確認できなかった児童生徒は、登校時教室に入る前に、保健室や職員室で、健康観察及び検温を実施する。
非接触型体温計を全教室に配備する。各教室入口に消毒用エタノールを設置し、正しい手洗い、咳エチケットを指導する。
学校での感染拡大予防策としては、エアコン使用時も換気を行うなど換気の徹底を行い、学校教育活動においてはマスクを着用し、準備がない児童生徒には学校から配布する。
給食については、配食を行う教員、児童生徒の健康管理を徹底しマスク着用。会食事は机の配置を工夫し会話を控える。
家庭に対しお願いする感染拡大予防策は、手指洗いと咳エチケット指導を徹底し、マスクを準備する。家族も含め不要不急の外出を控え、3密を避ける。
児童生徒や家族が感染した場合、直ちに学校に連絡する。本人及び家族が発熱等の風邪症状が見られるときや体調不良の場合は、無理せず自宅で休養するよう指導する。欠席した場合は、「出席停止・忌引き等の日数」扱いとなる。
学校での教育活動については、音楽科、家庭科、体育科などの感染症リスクの高い一部の学習活動は当面の間実施しない。
運動会、体育祭、校内音楽会、始業式、終業式は中止。市全体の学習発表会等も中止。
夏休みは8月1日から24日まで。冬休みは12月26日から1月5日まで。分散登校により、授業時間数が更に減少する場合、長期休みの更なる短縮、土曜日授業の実施も各校で検討する。
修学旅行、宿泊合宿、遠足等は2学期以降に延期。2学期以降の実施の可否は6月中判断する。
授業参観、PTA行事等は自粛。健康診断は、協議により実施時期を決定する。部活動は、当面基本的に行わない。
放課後児童クラブや、障害福祉サービスの放課後デイサービス、福祉事業者との連携を図る。放課後児童クラブ等の活動については、学校校庭や体育館が利用できる場合は、密集性を回避する観点から、積極的に学校施設を活用させる。社会体育への学校開放は、当面の間、校庭のみ。
偏見や差別防止などのため、さわやか相談員、スクールカウンセラーとも連携を図り、児童生徒の心のケア・健康問題に適切に対処する。