西川材使用でヒノキの芳香 市役所が飛沫防止用仕切り設置
市街地の人通りが閑散とする中、特別定額給付金の申請が始まるなど各地方自治体の窓口は、市民の生命・財産を守るための拠点であり、様々な相談や各種書類の申請窓口として困難な事態に直面している多くの市民が詰め掛け、感染リスクが懸念される場所にもなっている。
飯能市役所では、先月下旬から感染リスク低減のため、市民から寄贈された物も含めて、飛沫感染防止用の透明パネル等の窓口での設置を進めているが、市が発注した透明なアクリル板を使用した飛沫感染防止用仕切り板は、それを支える台(スタンド)の部分が、飯能市産の西川材(ヒノキ)で作られている。
市からの提案を受けて、木製品の企画・開発・製造などを行う「西川バウム合同会社(NPO法人西川・森の市場、本社:虎秀、浅見有二代表社員)」が、約400個製作したもの。
東飯能駅構内など市内各所に、間伐材を利用した「はしらベンチ」が設置されているが、このスタンドは、役目を終えた「はしらベンチミニ」に使われていた間伐材を二次利用している。
幅145ミリ、奥行き105ミリ、高さの70ミリの直方体にカットされ、ヒノキの芳香がほのかに香る。それに、アクリル板を差し込み立てるための「差し込み舗装」が縦横に施され、高さを調整することで、スタンドに差し込んだアクリル板の下に、書類受け渡し時に便利な隙間を作ることも可能。
市では、このヒノキも使用した飛沫感染防止用仕切り板が、相談や書類申請に訪れた市民や対応する市職員の感染拡大防止に役立つばかりでなく、長引く外出の自粛要請で経済状況が悪化し世の中が殺伐としている中、来庁した市民が、ヒノキの芳香によって少しでも心を癒してもらえれば、と期待している。
また、西川材を使用した木製品の企画開発プロデュース会社のKOFKA(本社:八幡町)では、西川材の間伐材を二次利用した「飛沫感染防止ボードセット『間(あいだ)アケルくん』」を販売している。
問い合わせは西川バウム(電話980・7745)。