奥むさし中学校駅伝中止に 阿須運動公園の台風被害受け

台風被害を受けた阿須運動公園

 飯能市の阿須運動公園で12月7日に予定されていた第62回「奥むさし中学校駅伝競走大会」が、台風19号による同公園の被害を受け中止となった。同大会は、飯能市、同市教育委員会、NPO法人飯能市体育協会が主催し、入間地区管内の中学生が剣客を競う伝統ある大会。奥武蔵中学校の開校に伴い、従来の名称にあった「奥武蔵」の表記を今大会から「奥むさし」に改め、参加校を募集しようとした矢先だった。

 60年以上続く大会は、平成27年の58回大会以降、それまでの宮沢湖から現在の阿須運動公園へ会場を移して開催。昨年は男子69、女子59の計128チームが参加し、各チーム6選手が出場。1周2・4キロの周回コースを1人1周し、タスキをつないだ。

 阿須運動公園は12日の台風19号による大雨で入間川が増水し、駐車場やテニスコート周辺に土砂や流木が流れ込み、舗装されたアスファルトが剥がれてめくれ上がるなどの被害を受けた。その後、流木などの撤去作業を行い一部利用を再開したが、全面的な復旧のめどは立っていない。

 中学校駅伝を主催する飯能市などは、入間地区管内の中学校へ参加募集をかけようとした矢先に今回の台風被害を受け、急きょ10月17日に実行委員会を開き、中止を決定した。28日には各中学校へ中止を知らせる通知を発送したという。