双南土地区画整理の変更 施行区域から一部を除外

 令和元年度第1回「飯能市都市計画審議会」(宮下清栄会長)=都計審=がこのほど、市役所別館で開かれ、市から諮問を受けた飯能都市計画土地区画整理事業の変更、同道路の変更、同地区計画の変更について、いずれも原案通り可決、答申した。

 このうち、土地区画整理事業の変更は、双柳南部土地区画整理事業の施行区域について、事業の長期化、生活環境の改善などを早期に図るため変更するもの。

 変更前の施行区域の面積は約48・5ヘクタールだが、計画では区域内を「区画整理継続区域」と「区画整理除外区域」に区分、これにより変更後の区画整理施行区域は約33・5ヘクタールに縮小する。

 区画整理を継続する区域は「既に使用収益を開始している区域」「換地手法により土地の配置転換をすることで、面的整備効果が得られる区域」、区画整理除外区域については「既に過去の開発等で幅員4メートル以上の道路が概ね整備されている区域」「用地買収方式による道路整備で、整備効果が早期に得られる区域」となる。除外区域は国道299号を南端にした区域東側と西側の各一部。

 双柳南部土地区画整理事業区域は、JR八高線・西武池袋線の東飯能駅の東側約1キロメートルに位置する。市は、平成29年度末で仮換地指定率(従前の宅地に換えて仮に使用、または収益できる土地として指定すること)62・9%、使用収益開始率(仮換地指定により仮換地が使用可能になると、従前地の使用ができなくなること)38・3%を整備してきたが、昨今の社会経済情勢などにより、事業が長期化し、依然、基盤整備が立ち遅れたままという。

 事業開始から26年以上が経過し、事業が長期化する中で狭隘な道路の解消、公共下水道の整備などの課題を改善し、安全・安心で良好なまちづくりの早期実現を望む声が多くなっているという。

 そこで、事業施行区域を土地区画整理事業継続区域と土地区画整理事業以外の手法により整備する区域に分け、地区計画などにより整備を進めることで安全・安心なまちづくりを早期に実現することとなった。

 今回、都計審から原案で良いとの答申を得た市だが、変更に向け、平成29年3月から約1年間計24回の地元説明会の開催、原案の縦覧(意見書の提出なし)などの諸手続きを行っていた。この間、県からは「変更に支障ない」との回答も得ていた。

 土地区画整理事業の変更と関連事務である都市計画道路の変更、地区計画の変更については7月上旬には告示される予定。