「ヒアリではないか」 市民問い合わせ3件

 特定外来生物の「ヒアリ」が今月10日、狭山市内の事業所敷地内から県内で初めて発見されたことを受け、県は各市町村に周知と注意喚起を行う一方、疑わしいアリを発見した際の早期通報を依頼している。飯能市については、7~8月に市民から「ヒアリではないか」といった問い合わせが3件あったが、いずれも問題となっているヒアリではなかったという。

 ヒアリは、南米原産で体長2~6ミリほど、赤茶色の体をしている。今年5月以降、兵庫、愛知、大阪、東京、神奈川などで相次いで発見され、8月10日には狭山市新狭山にある会社敷地内の貨物の梱包材からヒアリ(女王アリ)の死骸が1匹見つかっている。

 飯能市環境緑水課には7~8月、川寺や双柳などの住民から「ヒアリではないか」といった問い合わせが3件寄せられている。

 2件は通常見られるアリだったが、1件について判断がつかなかったことから、写真を県西部環境管理事務所(川越市新宿町)に送り、鑑別してもらったところ、クモの仲間の「アリグモ」だったという。

 同課は、ヒアリを発見したら「ヒアリは極めて攻撃的ですので、疑わしい場合でも棒でつつくなど刺激を与えたり、素手で捕まえたりしようとせずに、熱湯や市販のアリ用殺虫剤をかけるといった方法で殺虫して下さい」と呼び掛けるとともに、県へ通報するよう要請している。

 ヒアリ発見時の通報は、県みどり自然課(048・830・4643)、県西部環境管理事務所(049・244・1250)へ。