299号バイパス7月開通 主要路線整備相次ぐ

7月に開通を迎える国道299号バイパス

 国道299号線の日高市台から飯能市飯能まで、約1・5キロにわたりバイパス整備が進められている「台・飯能工区」が、7月に開通を迎える。

 また、県道飯能寄居線バイパスの整備は日高市の北平沢工区が平成30年度に完了し全線開通、さらに日高市森戸新田から鶴ヶ島市高倉までを結ぶ国道407号鶴ヶ島日高バイパスは32年度に一部供用開始と、日高市内の主要路線整備の具体的な目途が立ち、利便性向上へ周辺住民の期待が高まっている。

 西8区(日高市)選出の小谷野五雄県議は「今年度、市内の道路整備には県内トップクラスの予算措置が取られている。各路線の計画通りの完成を願うとともに、谷ケ﨑市長と連携して周辺地域の活性化を進めていきたい」と本紙に報告した。

 国道299号の日高市台~飯能市飯能の現道は、歩道のない場所や大型車のすれ違いが困難な場所が点在し、安全性の確保が長年の課題となっていた。

 バイパスは現道東側の山中を切り開き、西武鉄道武蔵丘車両検修場、瀧不動尊、広域飯能斎場などを迂回して台地内から新武蔵丘ゴルフコース入口へと抜ける延長約1・5キロ。平成17年度に着手し、台の大沢堀川への架橋工事を経て、いよいよ7月に開通を迎える。

 幅員は12・5メートル、うち車道部分は7・5メートル、両側に2・5メートルの歩道を整備。大沢堀川に架かる「台大橋」は橋長93メートルで、橋の名称については地元自治会のアンケートを経て決定した。

 また、平成30年度完成予定の県道飯能寄居線バイパス北平沢工区は、延長約1・5キロ、幅員は車道6・5メートル、両側の歩道を含め15メートル。日高市と毛呂山町を結ぶ区間として高麗川、北平沢運動場、宿谷川を南北に縦断し埼玉医大国際医療センター西側へ接続する。

 同区間の現道は高麗川橋の幅員が狭く、大型車同士のすれ違いが困難。慢性的な渋滞が発生し、埼玉医大国際医療センターへ向かう救急車が通行できないなどの問題が生じていた。

 高麗川、宿谷川への2つの架橋工事、グラウンドを道路が縦断する北平沢運動場周辺の整備を経て、30年度開通の見通しとなっており、同工区の完成により飯能寄居線バイパスは全線開通を迎える。

 平成32年度に一部供用開始となる国道407号鶴ヶ島日高バイパスは、日高市森戸新田から鶴ヶ島市高倉までを結ぶ延長2・8キロ。幅員25メートル、車道4車線で計16・5メートル、両側に4・25メートルの歩道を計画している。

 両市の慢性的な交通渋滞、特に現道の杉並木通りの渋滞解消、圏央道の圏央鶴ヶ島インターチェンジへのアクセス向上、安心安全な交通の確保を目的に平成21年に着手。翌22年に日高バイパスが開通したことを受け、日高市側から優先的に工事が進められている。

 このほか、開通時期は未定だが、飯能寄居線バイパスに県道日高川島線を約500メートル延伸して接続する計画も進行している。

 まもなく開通を迎える299号バイパスをはじめとする主要道路整備について、小谷野県議は「今年度の県予算で63市町村のうちベスト3に入る道路予算が日高についた。開通の見通しが立ち、特に貴重な土地を提供して頂いた方々には感謝している。市内の交通の円滑化に向け無事工事が完了できるよう願うとともに、企業誘致や人口増加策をはじめ、周辺地域の発展につながるよう尽力したい」としている。