ようこそ「遠足の聖地」に 菜の花まつり会場で宣言
日高市の巾着田で8、9日の2日間、第9回「巾着田菜の花まつり」が開催され、数々のイベントをはじめ、高麗郷一帯を遠足のメッカとして広くPRするための「遠足の聖地宣言セレモニー」や高麗郡建郡1300年にちなんだ「にじのパレード」が行われた。菜の花の開花が大幅に遅れ、両日とも降雨に見舞われるという悪条件だったが、家族連れなど約7000人が訪れた。
市が進める遠足の聖地プロジェクトは、四季折々の花や高麗川の川辺など変化に富んだ表情を持つ巾着田、里山として親しまれる日和田山、高麗郡の歴史を感じさせる高麗神社や聖天院など、自然や歴史に恵まれた高麗郷一帯に多くの小学校に遠足や校外学習の場として訪れてもらい、子どもたちを通じて市の魅力を広くPRし、市への移住・定住促進に結び付けることを目標としたもの。
昨年度は、遠足に訪れた子どもたちが巾着田内を安全に歩けるように、堤の内側に野芝を植栽し散策路を整備。また、県内・都内の小学校約2100校へ「日高市を遠足地とするために必要な要素」などについてニーズ調査を実施し、約500校から回答を得、回答を基にモデルコースを含む「遠足企画書」を作成し、送付した。
今年度は、遠足の聖地宣言を皮切りに、横断幕やパンフレット等のPRグッズの制作、巾着田内の施設整備として、木製トラス橋「あいあい橋」の老朽化した床板とそれを支える根太の全面張替え、ログトイレの老朽化した便器の交換や外壁塗装、高麗郷古民家裏山整備として枯損木の伐採、間伐、遊歩道の整備、鯉のぼり購入、日和田山整備事業として間伐、山道整備、案内看板設置、駒高公衆トイレ改築工事などを行う。
菜の花まつり会場で行われたセレモニーで谷ケ﨑照雄市長は、昨年は145校が遠足に訪れたことを紹介し、「たくさんの子どもたちが遠足で本市を訪れ、豊かな自然にふれることで、伸び伸びと成長し、豊かな知性や感性を身につけることができるよう、日和田山や巾着田を含む高麗郷一帯を整備します。住み続けたい、来てよかった、住んでみたいと思っていただけるまちを目指し、ここに遠足の聖地を宣言します」と宣言文を読み上げた。
引き続き大澤博行市議会議長、小谷野五雄県議、駒井政治観光協会長らと共にくす玉開扉が行われ、上空にはアドバルーンが舞った。セレモニー後は「ミニ遠足」として、家族連れなど50人ほど者が参加し、高麗川沿いの遊歩道を歩き景色を楽しんだ。