稀に見る大激戦 飯能市議選

 16日の告示まで目前に迫った飯能市議選。定数19に対して、26人が立候補を予定する史上稀に見る激戦。下馬評では、多くの人から当選すると思われている現職・新人は12~14人程度。残りの5~7議席を争う戦いと見られるが、情報が錯そうし、誰もが当選する可能性がある一方で、思わぬ候補が涙を飲むことも十分ある選挙戦となりそうで、結果は最終日まで、本人も後援者もどれだけ頑張れたかに掛かっている。

 名乗りを挙げているのは、現職陣営(当選回数順、同じ当選回数の場合50音順、敬称略)が、武藤文夫(9期、双柳)、金子敏江(6期、大河原)、野田直人(6期、飯能)、新井巧(5期、井上)、加涌弘貴(5期、美杉台)、松橋律子(5期、永田)、山田利子(5期、八幡町)、加藤由貴夫(4期、新町)、砂長恒夫(4期、飯能)、滝沢修(4期、岩沢)、鳥居誠明(4期、緑町)、内田健次(2期、原市場)、平沼弘(2期、南川)、大津力(1期、飯能)、栗原義幸(1期、川寺)、中元太(1期、落合)、野口和彦(1期、前ケ貫)が17人。

 新人(50音順、敬称略)が、新井重治(岩沢)、木藤達哉(柳町)、坂井悦子(川寺)、関田直子(岩沢)、高橋道雄(中藤下郷)、田島亘(征矢町)、永山隆(美杉台)、パタソンひとみ(平戸)、宮倉一夫(上畑)の9人。

 現職は、市長選への出馬を表明している椙田博之氏以外、全員が再選を目指す。しかし、9人の新人の中には、当選間違いなしと考えられている人や、政党の公認を得た人など、有力な立候補予定者が少なくなく、実績豊富な現職といえども、安全圏とは言えないため、ほとんどの人が危機感を持って、告示前から組織固めなどに取り組んでいる。

 今回の第一の注目点は、現職5人、新人5人が名乗りを挙げた加治地区。前回8人が立候補し7人が当選したが、トップ当選し、県議に転出した内沼博史氏と、3位で当選した椙田博之氏は、共に加治地区の選出。2人の合計得票数は3799票あり、すべての票が同地区から出た票かどうかは不明だが、この票の取り込みを狙って熾烈な争いが行われている模様で、この票の行方と、加治地区の争いが当選ラインも含めて、選挙戦全体を左右しかねない情勢と思われる。