図書館サービスを大幅拡充 生涯学習センター大規模改修経て

図書館隣に増築されたウッドデッキを用いた休憩所

 日高市は、図書館・保健相談センター・教育センターで構成される複合施設「生涯学習センター」の改修工事完了に伴い、4月1日から図書館サービスを拡充する。

 これまで休館日だった月曜・祝日を開館するのをはじめ、開館時間も延長。新たに移動図書館車、書籍消毒機を導入し市民の利便性向上を図る。

 平成元年に建築された生涯学習センターの大規模改修工事は、約1億8000万円かけて行われ、外壁タイル、トイレの全面改修、照明のLED化、玄関ホール内装の改修のほか、図書館と隣接する緑地に新たに休憩所を増築した。

 増築された休憩所は、図書館東側の緑地の一部を活用し、鉄骨造平屋建てで床面積168平方メートル。一部半透明の屋根材、床はウッドデッキを用い、図書館内から出入りが可能。芝生のスペースには幼児用の遊具も設けられた。

 4月1日から拡大される図書館サービスの主な内容は、これまで休館日だった月曜・祝日を開館し、月末・年末年始・特別整理期間を除き開館。これにより従来と比べ開館日が年間約50日増となる。

 また、開館時間はこれまでの午前9時半~午後6時を午前9時~午後7時に延長。貸出限度冊数についても1人あたり10冊から15冊に増やすほか、貸出延長手続きを図書館カウンター以外にも電話やインターネットで行えるようにする。

 新たに導入した移動図書館車は、軽トラックに図書約500冊が収納可能な書棚を積載したもので、目立つ黄色のカラーリングに市のマスコットキャラクター「くりっかー・くりっぴー」のイラストを施した。

 図書館から離れた地域での貸出・返却を行うとともに、各公民館へ予約本を配達することで公民館でも貸出を可能とした。このほか、公民館や武蔵高萩駅に設置された返却ポストに返却された本の回収、図書館のPRに活用する。

 このほか、紫外線を使って殺菌消毒し、風を当て本に挟まったゴミやほこり、においを取り除く書籍消毒機を導入する。

 市は図書館サービスの拡充にあたり、図書の貸出者数・冊数が減少傾向にあることや市民意識の多様化に対応するため、利便性向上を図り利用者の増加を目指すとしており、図書の貸出・返却などの窓口業務、移動図書館車の運営業務などについては民間事業者に委託する。