「人にやさしい予算」念頭に 平成29年度日高市予算

 日高市の谷ケ﨑照雄市長は、2日開会の日高市議会(大澤博行議長)3月定例会へ平成29年度一般会計予算案として180億5000万円を計上した。

 前年度当初と比べ2000万円、0・1%の増額。

 谷ケ﨑市長は「人と人とのつながりを大切に、日高市が賑わい、活力に満ちあふれ、市民が住み続けたい日高とするために“人にやさしい予算”を念頭に予算を編成した」とし、重点施策として①子育て応援、教育環境の整備②環境保全、観光・産業振興③都市基盤・住環境整備、安心安全④健康づくり、生涯学習──の4項目を掲げ、重点事業には高麗郷一帯を遠足の聖地としてPRする「遠足の聖地プロジェクト」、高齢者の外出を支援するための「高齢者等の移動手段確保・研究事業」などを挙げている。

 特別会計については、国保、後期高齢者医療、介護保険、武蔵高萩駅北土地区画整理事業、上下水道会計の6会計の合計が177億7332万1000円で、対前年比4%増。一般・特別会計の合計は358億2332万1000円で対前年比2%増。

 一般会計予算の主な重点施策は、①子育て応援、教育環境の整備として、総合福祉センター高麗の郷内のデイサービスセンターエリアを改修し平成30年4月から未就園児の遊びや体験、親子同士の交流、子育てに関する相談等を行う「子育て総合支援センター開設事業」に8575万3000円、新婚世帯が転入した際の引っ越し費用の一部補助や未婚の男女を対象とした婚活イベント、不妊治療費の補助金額の増額・男性の不妊治療費の一部補助などを盛り込んだ「結婚・出産・応援関連事業」に4325万7000円、小学校6校の窓や照明など非構造部材の耐震点検、高萩北中学校に特別支援学級を設置するための改修工事など「小中学校維持管理事業」に2億4299万3000円、小1プロブレム、中1ギャップへの対応として学習支援員を配置するなどの「学校支援事業」に5704万2000円。

 ②環境保全、観光・産業振興として、合併処理浄化槽への転換を推進する「生活排水対策事業」に5072万4000円、日和田山の枯木等の伐採・間伐や山道整備、景観保全に努めるなどの「緑の保全推進事業」に620万2000円、地場産栗の土産品創出、栗フェスティバル開催、栗マップ作成、温湯種子処理機・自動皮むき器などを購入し商品化を支援する「特産品創出事業」に639万5000円、高麗郷一帯を遠足の聖地として自然体験、歴史学習、健康増進の機会を提供する場として環境整備やPRを行う「遠足の聖地プロジェクト」に6528万1000円。

 ③都市基盤・住環境整備、安心安全として、JR高麗川駅東口開設に向けJR東日本と協議を進め、調査設計を行う「高麗川駅東口開設事業」に3024万3000円、武蔵高萩駅北土地区画整理事業特別会計への繰出金として2億2105万7000円、道路へのLED照明、道路反射鏡の設置、リース方式によるLED化など「交通安全施設整備・維持管理事業」に4432万4000円、空き家の実態把握調査を行い今後の空き家対策の方針決定や計画策定につなげる「空き家対策等推進事業」に528万7000円。

 ④健康づくり、生涯学習として、健康ポイントにより市民が楽しみながら健康づくりに取り組める「健康づくり推進事業」に1012万1000円、ワンデーウォーキングを2日間のウォーキングイベントに拡大するなどの「スポーツ大会開催事業」に513万8000円、図書館の窓口業務委託や開館日増、開館時間拡大、移動図書館車の運行などの「図書館運営事務」に8689万3000円、県道飯能寄居線バイパス工事に伴い東西に分断された北平沢運動場の再整備方針を決定し基本設計を行う「北平沢運動場維持管理事業」に1411万4000円。

 その他として、市内に住む親世帯と同居・近居する子世帯の住宅取得費の一部を補助する「同居近居促進事業」に550万円、75歳以上のタクシー・バス利用の助成を試行的に行う高齢者おでかけ支援事業や地域自主運行事業への車両購入費補助などを行う「高齢者等の移動手段確保・研究事業」に1186万2000円、市所有施設の長寿命化計画策定、公共施設の最適化に向けたワークショップや地域説明会等を開催する「公共施設マネジメント推進事務」に3383万1000円、このほか、子ども議会の開催、広島市で8月6日に開催される平和祈念式典への小学6年生を派遣する平和啓発事業などを実施する。