ケーブル抜き通報 飯能市でサイバーテロ訓練

通報で駆け付けた飯能署員(左)が状況を詳細に確認した

 「ランケーブルをすぐ抜いて通報を」。飯能市役所でこのほど、ウイルスが仕込まれた不審メールを受信したという想定で、実践さながらに緊張感に包まれたサイバーテロ訓練が行われた。

 訓練は、午後1時半頃、同市役所スポーツ課で添付ファイル付きの不審メールを受信、うっかり添付ファイルを開いたところ、画面にドクロマークと、アルファベットと数字の羅列文字が表示され、公共機関を狙ったサイバーテロの疑いもある事案という想定内容で進行した。

 担当職員は、すぐに直属長に連絡し確認を要請。ランケーブルの引き抜きを確認し同市情報管理課に報告。

 通報で駆けつけた飯能警察署員は、受信時間、メールの内容、ケーブルの切断、ネットワークへの感染の有無、メールサーバーの管理体制などを再び一つ一つ確認。捜査のため、感染したパソコンが同署に提出され訓練が終了した。

 不審な添付メールは開かないのが鉄則だが、開いてしまったら、まずケーブルを抜きネットワークへの感染を防ぎ、状況を確認し担当者や警察に迅速に通報し、警察の被疑者検挙に向けた活動に協力するため、いったん開いてしまった悪質なメールは削除せずに証拠保全してほしいと、訓練を指導した同署警備課では話している。