ふるさとづくり基金廃止へ 設置から28年経過

 日高市は、平成元年に国から「ふるさと創生事業」として交付された1億円を基に設置した「日高市ふるさとづくり基金」を廃止する方針を示した。

 魅力的なふるさとづくりを目指す事業推進を目的に設置し、28年が経過。既に今年度実施した高麗郡建郡1300年事業に基金残額を全て投入しており、市議会全員協議会で報告した。

 執行部による経過説明では、「昭和63年から平成元年にかけて、国が市町村に対し地域振興のために自ら考え自ら行う地域づくり事業、通称・ふるさと創生事業として地域づくりに自由に使える資金として当時1億円が交付された。これを受けて日高市は魅力的なふるさとづくりを目的とする事業を推進するために、平成元年3月に日高市ふるさとづくり基金条例を設置し、これまでに巾着田整備事業をはじめ多種にわたる事業に基金を活用してふるさとづくりを推進してきた」。

 廃止理由として、「平成元年に設置した基金も28年が経過し、今年度実施した高麗郡建郡1300年記念事業への活用を基金設置の区切りと捉え、基金残額の2146万1829円を全額この事業に充当したことに伴い、同基金を廃止する」とし、基金条例廃止の議案については市議会3月定例会に提出予定とした。

 議員からの「これまでにどのような事業に使ったのか」との質問に対し、「当時、高麗郷づくり事業への活用を決定し、基金として積み立て活用することとした。平成3年に巾着田整備計画を策定し整備に着手し、これまでに水車小屋の建設、巾着田への進入路の整備、管理棟の建設を行った。巾着田整備事業以外には、平成11年にひだかアリーナの用地取得費や平成15年から17年にかけて武蔵高萩駅橋上化自由通路の費用に活用した」と説明した。