市長の学校応援団 土曜授業で特別講師
日高市の谷ケ﨑照雄市長は、市民と懇談会形式で意見交換を行う「市長と話そう!ふれあいトーク」の一環として、「市長の学校応援団」と銘打ち、高麗中学校の土曜授業を訪問し3年生の「公民」の授業で特別講師を務めた。講話として、市長の仕事、日高市の現状や課題などを話した後、市政に関する生徒からの質問に答えた。講話や質疑応答の主な内容は次の通り。
【市長講話要旨】
市長は選挙で選ばれ、任期は4年。私は、市長として現在2期目。市長は対外的に市を代表する。また、主な仕事は、限りある予算を何に使うかを決め、その予算に基づき事務事業を執行すること。
日高市の良いところは、住んでいる市民の皆さんが穏やかで、また市には誇るべき「歴史」とすばらしい「自然」がある。昨年は高麗郡がこの地に建郡されてから1300年に当たる年だった。また、日高市の「自然」はとても豊かで、ずっと残していきたいと思う。
世界的なアルピニストの田部井淳子さんは川越に住んでいたが、日和田山が好きで、ときどき登りにきていた。昨年12月23日の埼玉新聞に、日和田山を「まぶしいほど新鮮」と評している記事が載っていた。
日高市の課題として「高齢化」と「人口減少」が挙げられる。65歳以上の高齢者は、今約1万7000人で、市全体人口の約30%に当たる。高齢化に伴い、自動車の免許証を返納する人も増え、高齢者の交通手段の確保も課題となってくる。更には人口減少に対する対策を考えていかなければならない。
私は、日高市を「住み続けたいまち、住んでよかったと思えるまち」、「心あたたまるまち」にしたいと思っている。
私から皆さんへのお願いがある。
一つ、「夢」を持ってほしい。「夢」に向かって努力することが大切。
二つ、本を読んでほしい。本から多くのことを学ぶことができる。
三つ、「郷土=ふるさと」を語れる人になってほしい。 日高市の自然や歴史を勉強してほしい。
四つ、「よく遊べ」。遊びの中から得られるもの、学べるものは多く、社会に出て役立つ。
【生徒との質疑応答要旨】
▽生徒=議会で物事を決めるときに、悩むこともあると思うが、そういう時はどうやって決めているのか。
▽市長=日高市議会には16人の議員がいる。市長としては、丁寧な説明をして理解を得るようにしている。議会では、議論を経て、多数決で決定する。
▽生徒=地方交付税はどのくらいもらっていて、どのように使っているか。
▽市長=地方交付税は、日本のすべての市町村が同程度の行政サービスを行えるように国からもらえるお金。昨年度は約14億8000万円で、市全体収入の約7・6パーセントに当たる。道路、医療、学校など色々なところに使われている。
▽生徒=地方債はあるか。
▽市長=地方債は簡単に言えば借金。約226億円ある。例えば、学校を借金せずにその年の税金などで建ててしまうと、そのときに住んでいた人にすべて負担してもうことになる。道路や建物などのように、実際にこれから使う人に負担してもらうために、お金を借りて、何年かかけて返していくほうが良いものもある。
▽生徒=どのような少子化対策をしているか。
▽市長=保育所や学童保育室の充実に努めている。また今年、総合福祉センター「高麗の郷」に子育て総合支援センターを作る予定。お母さんが子育てと仕事を両立できるようにするなど子育てのしやすい環境を確保するために、トータル的に対策を考えている。
▽生徒=電車の本数を増やしてほしい。
▽市長=なかなか難しい問題。近隣に大規模なレジャー施設の建設が計画されている。今後の色々な状況により、鉄道事情も変化してくるのではと期待している。
▽生徒=街路灯を増やしてほしい。
▽市長=現在市では約5000基の街路灯を設置しているが、それをLEDに替えていく。より明るく、安全になる。また、今後も計画的に街路灯の整備をしていく。
▽市長=受験シーズンになった。インフルエンザも流行ってきたので、手洗い、うがいを励行し、体調を万全にし、本番に臨んでほしいと思う。皆さん、頑張って下さい。