100歳迎える長寿者 谷ケ﨑市長が祝福
日高市の谷ケ﨑照雄市長は、長寿者表敬訪問として今年度中に100歳を迎える市内の高齢者を訪ね、祝状や敬老祝金を手渡した。
同市は市内に2年以上居住している人のうち77歳、88歳、99歳、100歳の節目に敬老祝金を給付しており、100歳を迎える対象者については手渡しで国からの祝状や銀杯を配布している。市内の今年度の対象者は13人で、市長はこのうち9人のもとを訪ねた。
森戸新田の特別養護老人ホーム清雅園(石井照代理事長)では、対象者となる利用者の吉田アイさん、菅野キヨノさん、関口イシさん、髙橋トミさんの4人とその家族を囲んで祝賀会が開かれ、隣接するあさひ保育園の園児が歌などをプレゼントした。
同施設を訪ねた谷ケ﨑市長は「皆さんは戦後の復興の一番大変な時代を生き抜き、日本を支えてきた方々。心から感謝と敬意を表したい。市内で今年度100歳を迎える方は13人おり、全員が女性。また、100歳以上の方は23人いるが、男性は1人。こうして100歳のお祝いができるというのは、家族の方々にとっても大変幸せなことだと思う。今後とも元気に過ごして頂きたい」などとねぎらい、国からの祝状、銀杯、市からの敬老祝金を手渡した。
4人のうち、9月25日に100歳の誕生日を迎える吉田アイさんは、大正5年、7人兄妹の長女として北海道に生まれ、26歳の時に樺太で結婚、4人の息子を育てた。夫の仕事の都合で宮城県へ引っ越し、夫の退職と共に日高団地へ家を建て転居、日高では市内の事業所で60歳まで働いた。
84歳の時に夫を亡くし、その後は長男と2人で暮らしたが、92歳の時に長男を失い、デイサービス利用を経て清雅園へ入所した。
他の入所者から「吉田さんはいつも優しい笑顔で、私たちの励みになる」と祝福の言葉を受けると、吉田さんは「ありがとう」と目を細め、次男の勝彦さんは「母親を一言で言えば、穏やかで辛抱強い人。いろいろ苦労があったと思うが、皆さんにこのような祝いの席を設けて頂き、母も大変喜んでいる。大変ありがたい」と感謝を述べた。