10月から「新教育長」 9月議会最終日に人事

 飯能市の大久保勝市長は、9月定例会最終日の20日、教育長人事を議会に追加提案、同意を求める。教育委員会制度改正の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」(平成27年4月)に伴うもので、市については経過措置により旧制度の体制となっていた。

 4月施行の新しい制度は、教育長と教育委員会委員長が一本化され、新たに教育長が設けられた。現在の澤田清志教育長の任期が9月末までとなっていたため、新体制スタート時期について市は、任期満了後の10月1日としていた。

 教育委員会委員長と教育長を一本化した新教育長の設置、教育長へのチェック機能の強化と会議の透明化、総合教育会議の設置、首長による教育大綱の策定の4項目が法律の改正点。

 教育委員会は首長から独立した組織。メンバーは非常勤で、原則5人。教育委員会を代表する教育委員長、実際の事務をつかさどる教育長が設置されているが、両者の関係が分かりにくい上、組織が首長から独立しているため、首長との意思疎通、連携に課題があるなどの指摘がされていた。

 新制度下では、教育委員会が委員の中から任命していた教育長について、市長が議会の同意を得て任命できるようにした。任期は市長より1年短い3年間で、これにより市長は在任期間中に一度は教育長を任命できる。

 新制度による初代教育長の人事については、市教育部にも在籍した50代男性職員の名が取り沙汰されている。