区画整理じわじわ進捗 建物移転約9割完了

武蔵高萩駅北側に広がる区画整理地

 日高市は、JR武蔵高萩駅北側で進めている武蔵高萩駅北土地区画整理事業地の事業進捗に伴い、3度目の保留地公売を行う。

 同地区は平成5年から区画整理事業に着手し、平成26年には地区内を東西に流れる小畦川への架橋「あさひ橋」が完成、区域内の南北が結ばれた。

 平成27年度末までの建物移転戸数は174戸で計画戸数194戸の89・6%が完了。これまでに5回の事業計画変更を行い、現在は事業期間を平成30年度までとしている。

 同区画整理地はJR武蔵高萩駅の北側に位置し、南北約700メートル、東西約600メートルの約41・4ヘクタールの区域。

 東西に小畦川が横断する同地区はミニ開発による無秩序な宅地開発が進行しつつあったことから、駅前広場や都市計画道路、公共施設の整備改善を行い、宅地の利用増進を図り、健全な市街地とすることを目的に区画整理事業が計画された。

 計画人口は4140人、幅員16~18メートルの「高萩駅北通線」「高萩日高団地線」「別所通線」「旭ヶ丘南通線」の都市計画道路4路線、幅員4~16メートルの区画道路、街区公園6か所などが計画されている。

 事業経過は平成4年に都市計画決定、翌5年に事業計画決定され、同8年に仮換地指定を行い同9年に建物移転を開始。17年には高萩駅前広場を供用開始し、19年、27年に保留地公売が行われた。

 これまでに5回の計画変更を行い、現在は事業期間を平成30年度までとしている。

 総事業費についても建物移転費、事務費の増大などを理由に当初の122億2500万円から127億円へ見直されている。

 平成27年度末の進捗状況は、仮換地指定面積は約25・6へクタールで進捗率94・5%、建物移転は174戸で89・6%が完了した。

 事実上の進捗率となる使用収益開始状況は83・6%。道路整備の進捗は、都市計画道路が46・8%、区画道路が54・8%。

 都市計画道路のうち、高萩駅北口駅前広場と日高高校前の旭ヶ丘南通線を南北に結ぶメインストリートの高萩駅北通線は、幅員18メートルで延長624メートル。

 開通には同区画整理地内の中心部を東西に流れる小畦川への架橋工事が必要となり、市は23~25年度にかけて架橋工事を実施した。橋長は23・5メートルで、橋の名称は関係地権者に募集し応募の最も多かった「あさひ橋」と名付けられた。

 その後、国道407号の新相原橋の架け替え工事が終了し、日高団地方面から西に延びる高萩日高団地線(幅員16メートル、延長245メートル)の日高団地交差点からあさひ橋までの一部が整備された。

 今年度の事業計画では引き続き建物移転や道路整備を進め、仮換地指定率を97・5%、建物移転率を97・9%、都市計画道路整備率60・9%、区画道路整備率67%へ引き上げる方針を示している。

 第3期となる保留地公売では、8か所を公売する。画地面積は85~322平方メートル、公売価格は543万1500円~2055万7800円。上水道は市水道事業、下水道は公共下水道、ガスはプロパンガス。

 公売方法は公開抽選方式で、抽選参加の申込期間は9月28日~10月7日。抽選は10月17日に行われる。問い合わせは、日高市区画整理課989・2111へ。