映画「ジンジャーミルク」 市民活動セで特別上映 飯能市出身の宮岡さん主演
コロナ禍で生活の変化を強いられながら、大学生活を送るろう者と聴者の4人の若者の姿を描いた映画「ジンジャーミルク」の特別上映&対談イベントが9月24日、飯能市民活動センター多目的ホール(丸広飯能店7階)で開催される。上映会に先立ち、このほど、同作品の監督を務めた今井ミカさんと主演で飯能市出身の宮岡直紀さんが新井重治市長を表敬訪問した。
監督の今井さん、主演の宮岡さんは、いずれもろう者。表敬訪問には、手話通訳者、紹介者として公明党市議の中元太氏、熊田尚子氏、栗原義幸氏が同行し、新井市長をはじめ、大野悟企画総務部長、細田幸二市民生活部長、内沼和彦福祉子ども部長らが迎えた。
監督の今井さんは、大学で映像制作を学び、CM制作や手話監修などを経て、2018年に初の映画「虹色の朝が来るまで」を制作、最新作の「ジンジャーミルク」は2021年12月の東京国際ろう映画祭で上映された。
主演を務めた宮岡さんは飯能市出身で、20歳までろう学校に通い、今作で俳優デビューを果たした。
「ジンジャーミルク」は、ろうと性的マイノリティ(LGBTQ)の「ダブルマイノリティ」をテーマに描いた作品。
今井さんは「この作品は、コロナ禍で生活が一変し、ろう者と聴者の大学生4人がオンラインで交流する中、価値観や文化の違いにより、それぞれの思いが交錯していく物語。改めて自分自身と向き合い、考える機会となる作品と思っている。飯能市での上映が決まり、とても楽しみにしている」。
宮岡さんは「養成プロジェクトに参加し、俳優としての道を歩み始めた。私自身、文化の違いを感じた時に、歩み寄ることの大切さを感じている。これから新しい一歩を踏み出そうとしている人など、多くの方にご覧頂きたい」などと話した。
新井市長は手話を交えて自己紹介を行い、「ろう者と聴者、LGBTQの方などさまざまな登場人物が織りなす物語と聞いており、本市がめざす多様性とお互いの人権を尊重し自分らしく暮らすことのできるまちづくりにつながるものと思っている」などと述べ、一層の活躍に期待した。
9月24日の上映会は、m.m企画が主催し、飯能市聴覚障害者の会が協力。
当日は12時半開場。午後1時から2時までを第1部として映画の特別上映、2時15分から3時までを第2部として今井さんと宮岡さんによる対談が行われる。映画は字幕付き。
参加費は1500円、定員100人(自由席)。申し込みはメールで受け付け、件名を「ジンジャーミルク」(飯能)とし、氏名、人数、連絡先を記入し、m.m.p.m.3310@gmail.comへ。