マラソン五輪代表選考会へ 高麗川中出身の小山さん(ホンダ) ニューイヤー駅伝で連覇貢献

谷ケ﨑市長と握手を交わす小山さん

 日高市立高麗川中学校の卒業生でHonda陸上競技部(以下ホンダ)に所属する小山直城さん(26)がこのほど、日高市の谷ケ﨑照雄市長を表敬訪問した。小山さんは今年1月1日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)で4区を走りホンダの2連覇に貢献。3月5日には東京マラソンで2時間8分12秒の記録を出し、10月に行われるパリ五輪マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」への出場権を獲得するなど躍進している。

 小山さんは高麗川中学校時代から陸上に取り組み、松山高校へ進学。高校陸上で力を伸ばし、平成27年1月の全国都道府県対抗男子駅伝で4区区間賞の走りを見せ、埼玉チームの優勝の原動力となった。

 その後、東京農大へ進学し、引き続き長距離走者として活躍。大学としての本戦出場は叶わなかったが、2年時の平成29年1月の第93回箱根駅伝では、関東学連チーム入りを果たし、4区で好記録を残した。

 大学卒業後はホンダに入社し、令和2年からニューイヤー駅伝に4年連続で出場。昨年は3区で出場しチームが初優勝、今年は4区に出場し3位でタスキを受け取ると、トップとの25秒差を詰めて2人抜きで首位に立ち、チームの連覇に大きく貢献した。

 マラソンでは昨年の東京マラソンに初めて出場し、8月の北海道マラソン出場を経て、今回の東京マラソンで3度目。自己記録を更新し15位となり、10月15日に行われる五輪代表選考会への出場権を獲得した。

 ニューイヤー駅伝については、「いい位置でタスキをもらうことができたので、落ち着いてペースを作ることができた。チームとしては万全の状態ではなかったが、総合力で優勝を勝ち取ることができた」。

 また、東京マラソンについては、「代表選考会への出場権獲得という目標を達成できて良かった。タイムはもう少し上を目指していたので、25キロあたりからきつくなりペースが落ちてしまったので、悔しさも残った」と振り返った。

 狭山市で寮生活を送りながら、毎日約30キロを走る。マラソンでの五輪出場、ニューイヤー駅伝への出場を続けることが当面の目標。10月のマラソン代表選考会では、五輪出場の内定を受けられる2位以内を目指す。

 小学生時代、スポーツ少年団で野球とサッカーを経験し、体力がついたという。地元の奥むさし駅伝では高校3年生の時に区間賞の走りで沿道を沸かせ、「地元で色々な経験をさせてもらった」と小山さん。大学時代に学連チームのメンバーとして箱根駅伝に出場したことが、社会人になっても競技を続ける決心につながった。

 日高市の小中学生にメッセージをとのリクエストに「私が所属しているホンダでは、“挑戦”をスローガンに掲げています。日高の子どもたちにも色々なことにチャレンジして欲しい」と語った。

 小山さんから報告を受けた谷ケ﨑市長は「ニューイヤー駅伝での活躍をはじめ、マラソンでも順調に記録を伸ばしており、ぜひ五輪に出場できるよう頑張って欲しい。市を挙げて応援したい」と激励した。