駿大生、学生防犯リーダーに 過去最多の37人委嘱 飯能署

学生防犯リーダーとして活動する学生たちと関係者

 飯能署(松崎直樹署長)は、大学生を犯罪から守り、防犯情報などを発信するため、駿河台大学(飯能市阿須、大森一宏学長)の学生37人を令和4年度「学生防犯リーダー」に委嘱した。

 委嘱式は同大学で行われ、学生を代表して法学部3年の笹野秀太さんが飯能署生活安全課の中原眞基人課長から委嘱状を受け取り、同学部3年の下田雅人さんが決意表明を述べた。

 平成24年6月、大学生に対する安全対策を連携して推進するため、駿大・飯能市・飯能署の三者で「飯能市における大学生安全対策協定」を締結。この協定は、大学生を犯罪被害から守るため、三者が連携して防犯指導、啓発活動等の安全対策を推進し、安全で安心な学生生活の実現を図ることを目的にしている。

 今年度委嘱を受ける学生は、法・経済経営・、メディア情報・現代文化・心理学部の1~4年生37人。学生防犯リーダーは、市や警察が行う各種防犯活動に関わる事で自らの防犯意識を高めると共に、地域や他の学生に対する情報発信を通じ、安心安全なまちづくりのため協力する。

 委嘱式で中原課長は「皆さん自身が犯罪に巻き込まれないようにというのはもちろん、家族や友人など身近な人々が悲惨な事件に巻き込まれないように情報発信してもらえたら。特に皆さんの力が必要なのが、特殊詐欺。我々警察も様々な手を使って被害に遭わないよう情報発信を行っているが、高齢者の方から見て孫世代である皆さん達から働きかけてもらいたい」と挨拶。

 続いて、市役所生活安全課の町田真一課長は「この学生防犯リーダー制度が始まり約10年経ったが、その頃と比べて学生を取り巻く環境や犯罪の種類も様変わりしている。飯能市では現在、特殊詐欺が多く発生している。警察も我々市役所も啓発活動を行っているが、まだまだ足りない。皆さんのお力が必要。また、学生の中でも犯罪被害が出ないよう、止めていただく役割が皆さんのお仕事」と呼びかけた。

 この活動の顧問を務める法学部の染田惠教授は「例年、委嘱された学生の皆さんは30人前後だが、今年は37人と最も多い数になっている。ここ2年は新型コロナの影響で活動がやや少なくなっていたが、感染状況がある程度落ち着きを見せる中、本年は本格的な活動の再開と活動内容の一層の多様化を考えている。皆さんは、この活動の意義と歴史を十分に踏まえて、新しいフレッシュな発想で活動の充実に向けて、主体的な提案と積極的な活動を期待したい」と話した。

 その後、学生を代表して笹野さんへ中原課長から委嘱状が交付され、下田さんが次の通り決意表明を行った。

 私たちは学生防犯リーダーとして安全で安心なまち飯能を実現させるため

 一、防犯パトロールやキャンペーンに積極的に参加します。

 一、学生の防犯リーダーとして、同じ大学の仲間が犯罪被害に巻き込まれないよう犯罪情報を発信し被害防止に努めます。

 一、若さと行動力を生かし、学生である私たちに犯罪を減らすために何ができるかを考え、自ら防犯意識の醸成に努めます。