飯能河原利用規準定める 一部除き火気使用の飲食禁止 21日からの実証実験
飯能市と奥むさし飯能観光協会は、飯能河原主要部の利用を有料化するなどの実証実験を今月21日から開始することに伴い、飯能河原を利用する際のルールも定めた。
実証実験では、利用目的別に河原を6つにゾーニングし、屋外バーベキュースポットとして利用が多い河原主要部の利用を有料化する。実施期間は、4月21日から5月8日まで。
ゾーンは、最上流の水道浄水場付近から岩根橋、堰近くまでを川の流れを穏やかに体感できる空間「A・静かな渓流ゾーン」(エコツアー、自然教育等のコンテンツを実施するフィールドとして活用。バーベキューやキャンプ等の利用は禁止)、堰付近については水辺のアクティビティスポットとして指定、使用者が環境に配慮した独自のサービスを提供する「B・リバランタ」。
その下流の中州については上流側から火気使用を禁止し、小さな子どもも安心して水辺遊びができる「C・親水ゾーン」、割岩橋近くはバーベキューやキャンプ用途に区分けされたスペースを有料で提供する「D・エコBBQゾーン」、左岸側公衆トイレ前のデッキ付近については観光協会が仮設型飲食店などを含め賑わいコンテンツを提供する「E・ステージ広場」と設定した。
ゾーニングの最下流は、割岩橋から矢颪堰付近までの「F・清流ゾーン」。清流ゾーンは清流の魅力をアクティビティ等を通じて体感できる場所とする。同ゾーンではバーベキューやキャンプはできない。
エコBBQゾーンについては、利用できる1日の定員を50グループ(1グループあたり最大6人)とし、利用料として1人1000円(小学生以下は無料)を徴収する。
設定された利用ルールは、▽火気使用や調理▽テント設置・キャンプ▽ごみ・片付け▽交通手段▽ペットの同伴▽その他迷惑行為などの項目。
これまで、飯能河原ではバーベキューなど調理用の火気などは、直火をしないルールで自由に使用できた。それが、実証実験がスタートする21日からは、バーベキュー、焚火、バーナー、ホットプレートなど電子機器を用いた調理、それに伴う飲食などの行為は有料化ゾーンを除き、飯能河原全域で禁止と定めた。
ただ、親水ゾーンについては火気使用、調理は禁止だが、電気ケトルや小型バーナーを使ってのインスタント食品、コーヒーなどにお湯を注ぐ行為に限り、利用可能とした。
テント設置・キャンプ(宿泊、夜間利用を伴うキャンプ全般は禁止)については、親水ゾーン、有料化ゾーン内に限って可能だが、他の利用者の迷惑にならないよう注意することと求めた。
飯能河原で問題となっていた食べ残した食材の放置など、ごみの片付け。これについては、「いかなる利用方法においても、利用によって発生したごみは、利用者の責任によって処分を」と規定。
有料化ゾーンで発生したごみは、入場時に配布されるごみ袋を使用し、利用者が分別した後、ごみ回収が行われる河原内の所定の場所に捨てることとした。また、親水ゾーンでのごみについては、別途受付でごみ処理料金500円を支払うことで、有料化ゾーンの利用者と同様の利用ができるように定めた。
「奇声を上げる」「必要以上に大声を上げる」「音響機器の利用」「他の利用者が使用している場所への立ち入り」「人が集まっている場所でのボール遊び、石投げ」など、他の利用者や地域住民の迷惑となる行為については厳禁とした。
こうした利用ルールや予約、利用中止に関するルールを順守しない利用者についての対応方法も決めた。決まりを守れない利用者については、管理者が改善勧告を行い、即時に改善が見られない場合は退場を指示する。さらに、この退場指示に従わない時は、警察への通報など厳正に対処するとした。