六道交通安全地蔵尊で慰霊祭 交通無事故祈念

秀常寺の井上住職による読経が行われ、交通死亡事故犠牲者の冥福と交通無事故を祈願

 飯能市岩沢の国道299号沿いにある「六道交通安全地蔵尊」の第47回慰霊祭が6日に行われ、交通死亡事故犠牲者の冥福と交通無事故を祈願した。

 新型コロナの影響により規模を縮小し、六道交通安全地蔵尊会(市川章弘会長)のみで執り行われた。

 同地蔵尊は、299号線が開通して以来、交通死亡事故が多発していることから、昭和51年に地元の有志8人が中心となり、市内の会社、商店、個人など257人から約500万円の寄付を集めて同年3月に完成させた。

 翌月の春の全国交通安全運動週間の初日に除幕式と慰霊祭を実施。その後も、毎年春の全国交通安全運動に合わせて慰霊祭を執り行い、飯能署管内の物故者を祀っている。

 今年の慰霊祭も昨年、一昨年同様に来賓を招いての式典は見送り、会員のみで実施。始めに秀常寺(双柳)の井上一巳住職が読経し、市川会長や会員たちが一人ずつ焼香した。

 市川会長は「今年の2月には発起人の一人であった岸村時夫顧問が亡くなり、出発点から携わっていた方がいなくなった。代が替わり、私たちでこれからも守っていかなければならない。令和3年に飯能署管内で亡くなった5人の方も含め、祀られている方は381人となった。これからも交通には十分に注意して1件でも事故を減らせるように皆さんのご協力、ご努力をお願いしたい」と話した。