新入団員、使命感持ち仲間入り　飯能、日高の両消防団　

　飯能消防団（新井安典団長、団員数３５３人）の令和４年度入団式、日高市消防団（後藤智弘団長、団員数１６１人）の令和４年度辞令交付式がそれぞれ挙行され、市民の生命財産を災害から守るという使命感を持って入団を決意した新入団員に辞令が交付された。

　飯能消防団の入団式は３日に飯能日高消防署で実施。雨天のため当初予定の屋外訓練場から屋内訓練場に会場を移し、新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小して行われた。　　

　新入団員として、令和３年度途中入団者を含む15人を迎え、団員をはじめ新井重治市長、中元太市議会議長、内沼博史県議、野田直人埼玉西部消防組合議会副議長、椙田博之同議会議員、飯能日高消防署の藤本直樹署長、飯能警察署の松崎直樹署長、飯能市消防後援会連合会の田中充宏会長らが出席。辞令交付、入団者宣誓、団長訓示、記念品贈呈、市長・消防署長挨拶などが行われた。

　入団者宣誓では、新入団員を代表して５分団の堀越健太郎さん（32）＝岩渕＝が「８万市民の生命財産を災害から保護する崇高な使命と責務の重大なことを自覚し、先輩たちが築いた良き伝統を守ると共に市民から愛される立派な消防人を目指して任務の遂行に邁進することを誓います」と力強く宣誓。

　新入団員を歓迎し、新井団長は「自ら入団を決め、飯能市の防災活動の一端を担って頂けることを心から感謝する。消防団は職業も年齢も異なる団員たちが集まり、共に訓練を積み重ね、災害発生時にはその組織力を持って立ち向かう。活動を通じて新しい仲間を作り、絆を深めて欲しい」。

　また、新井市長は「全国的に消防団員数の減少が危機的状況となっており、当市においても例外ではない。このような厳しい状況の中、自分たちのまちは自分たちで守るという使命感を抱き、勇気を持って入団して頂いたことに感謝申し上げる。市民の安心安全を守るため、日々精励頂くよう願っている」と述べた。

　入団者宣誓を行った堀越さんは昨年、市が移住促進の一環として進める「飯能住まい」制度を利用して一家で岩渕に転居。都内で道路設計の仕事に勤務しており、「転居の際にお世話になった方から消防団の話を聞き、興味を持った。分からないことばかりだが、早く慣れて地域に貢献したい」と話した。

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　日高市消防団の辞令交付式は、２日に日高市役所で実施され、感染拡大防止のため規模を縮小し、新入団員、昇格者・出向者、谷ケ﨑照雄市長、大澤博行市議会議長らが出席し、辞令交付が行われた。

　新入団員４人を迎え、後藤団長は「万一の時に市民の期待に応え、安心安全、平和を守れる組織となれるよう、一致団結し活動して参りたい。歴史と伝統ある日高市消防団の一員として大いに活躍し、輝かしい未来をもたらしてくれるよう祈念している」。

　また、谷ケ﨑市長は「普段は自分の仕事を持ちながら、消防団員になる決意をされたことに心から敬意と感謝を表する。昨年同様、新型コロナの影響により消防団活動も制限されているが、日々訓練に励んで頂き、有事の際には市民から頼りにされる団員になって欲しい」と述べた。

　新入団員のうち、４分団の加藤大晟さん（22）＝北平沢＝は、地元の土木業に勤務。父親も消防団経験があり、団員から入団の誘いを受け快諾した。「昔から、消防団の人たちは火災があれば夜でも出動していてすごいと思っていた。自分も地域のために活動できる人になりたい」と語った。

　各団の新入団員は次の通り。敬称略。

　【飯能消防団】▽堀越健太郎（５分団）▽藤山直音（同）▽保坂陸空（６分団）▽井上峻太郎（９分団）▽岡部健太（11分団）▽豊住悠馬（同）（※以降は令和３年度途中入団）▽田中涼子（団本部）▽田中花璃（同）▽高柳未来（同）▽宮野裕子（同）▽武田裕輝（１分団）▽川崎勇樹（同）▽井上和海（７分団）▽華岡龍哉（同）▽落合一帆（同）

　【日高市消防団】▽堀内達也（２分団）▽小川颯斗（同）▽市川智広（４分団）▽加藤大晟（同）