駿河台大学卒業式 箱根出場メンバーらに特別賞

式を終え晴れやかな笑顔を見せる(右から)今井さん、阪本さん、田尻さん

 駿河台大学(飯能市阿須)の第32回学位記授与式(卒業式)が18日、同体育館で挙行され、法学部235人、経済経営学部232人、メディア情報学部142人、現代文化学部170人、心理学部156人が卒業した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、式は3学部ずつ午前・午後の2回に分け規模を縮小して実施。壇上では学位記授与をはじめ優秀な成績を収めた学生や部活動などで顕著な活躍を果たした卒業生への表彰が行われ、箱根駅伝初出場で全国を沸かせた駅伝部の阪本大貴さん、今井隆生さん、田尻健さんらが特別賞を受賞した。

 式を終え、箱根駅伝出場の立役者として活躍した阪本さん、今井さんに話を聞いた。

 駅伝部主将を務め、箱根ではアンカーとして満面の笑顔とガッツポーズでゴールし話題となった阪本さんは、「目標としていた箱根駅伝に出場することができ、かけがえのない経験になった。大学の4年間で学んだことはたくさんあるが、特に、仲間と共に同じ目標に向かって進むことの大切さを学んだ」と感謝。

 4月からは、新たに陸上部を発足し駅伝に挑戦するフルヤ金属(豊島区)に就職が決まっており、「10年後のニューイヤー駅伝出場を目指して、一から陸上部を作っていきたいという話を頂き、箱根初出場を目指した駿大と境遇が似ていると思い、入社を決意した。大学時代の経験を生かして頑張りたい」と決意を新たにした。

 中学校教師ランナーの異名で注目を集めた31歳の今井さん。箱根では教師時代に教え子だった永井竜二選手との師弟のタスキリレーで感動を呼んだ。

 飯能市内の中学校での体育教師を経て、自己啓発等休業制度を利用して2年前に駿大へ編入学、心理学を学び、4月から復職する。

 「2年前の4月には、このような経験を積んで卒業を迎えることができるとは夢にも思っていなかった。箱根出場は、監督をはじめ多くの方々の支えがあって、思い切り挑戦することができた結果だと思っている」と感慨深げ。

 「若い学生たちと共に過ごし、指導のあり方を考えさせられることもたくさんあった。復職後は、子どもたち一人ひとりが主役になれるように、全力で応援できる教員になりたい」と目を輝かせた。