フルート三重奏・金管八重演奏揃って西関東大会 加治中吹奏楽部

「昨年の成績を超えたい」とフルート三重奏
「悔いのない演奏を」と金管八重奏
「悔いのない演奏を」と金管八重奏

 飯能市立加治中学校吹奏楽部のフルート三重奏、金管八重奏が、29日に山梨県で開催される第27回「西関東アンサンブルコンテスト」へ出場する。

 同校は昨年10月の「全日本吹奏楽コンクール」へ20年ぶりに出場し銅賞を獲得。アンサンブルでは、昨年のフルート五重奏に続いて2年連続の西関東大会出場となり、2チーム揃っての出場は10年ぶりという。

 フルート三重奏は、いずれも3年生の野村和花さん、金子蒼彩さん、山本優希さんの3人、金管八重奏は、トランペットの築茂健さん(3年)、中島未来さん(3年)、小峰遙斗さん(2年)、ホルンの仁科春香さん(3年)、宮城萌華さん(3年)、トロンボーンの岩田めばえさん(3年)、新井里奈さん、チューバの石戸谷滉さん(2年)の8人で構成。

 昨年11月の県西部地区大会を突破し、12月に久喜市で行われた県大会で金賞を獲得、揃って県代表に選ばれた。

 フルート三重奏の3人は、昨年も五重奏で西関東大会へ出場し銀賞を獲得したメンバー。演奏曲目のA・アルビージ作曲の「“小組曲第2番”よりⅠ、Ⅳ」は、イタリアの春、泉の情景などを連想させ、フルートの美しく明るい音色が特徴的。

 チームリーダーの山本優希さんは、「昨年、西関東へ出場した経験があったので、当時の先輩たちの練習を見習ってもう一度基礎を固めてきた。受験もあって、調整は難しかったが、周りの支えもあって県大会では大きなミスはなく、納得のいく演奏ができた。アンサンブルでは、気持ちよく、楽しく演奏できるよう心がけている。西関東では、昨年の成績を超えられるような演奏をしたい」と話す。

 金管八重奏の演奏曲目は、三浦秀秋作曲の「クロス・セクション・ビュー」。ジャズ要素が含まれ、「さまざまなセクションが交差する」という曲名通り、メロディーラインの楽器が交互に入れ替わり、金管ならではの迫力のある演奏が魅力。

 チームリーダーの築茂さんは、「3年生が多く、受験のこともあって全員で集まって練習できることが少なかった。そんな中、2年生2人が頑張ってくれて、いい状態を保ってくれた。地区大会、県大会では同じ所でミスをしてしまったので、西関東では後悔のないように、練習の成果を出し切りたい」と意気込みを語る。

 コロナ禍で部員たちは部活動の制限や大会の中止などに苦しんできた。昨年の吹奏楽コンクールの際にも西関東大会開催直前に延期が決まるなど、先が見通せない中でモチベーションを保ち、全国行きを掴んだ。今回のアンサンブルコンテストについても、1月に入り全国的に感染者数が急増するなど状況は変化しており、西関東大会は無観客での開催が予定されているが、直前までどうなるか分からない状況という。

 顧問の落合誠教諭は「コロナ禍で多くの制限がある中、部員たちはよく頑張って乗り越えてきた。2チーム揃っての西関東ダブル出場は加治中として10年ぶり。全員で演奏できることを願っている」と話している。