ホッケー男子日本代表 飯能市役所の北里さん いざ夢の東京五輪へ
飯能市スポーツ課職員で、飯能を拠点に活動する社会人ホッケーチーム「ALDER飯能」に所属する北里謙治さん(32)が、ホッケー男子日本代表チーム「サムライジャパン」のフォワードとして東京オリンピックへ出場する。
ホッケー男子は1968年メキシコ大会以来、53年ぶりの五輪出場。日本代表の初戦は24日、オーストラリアと対戦する。
北里さんは熊本県小国町の出身で、小学3年生の時に地元のスポーツ少年団でホッケー競技を始めた。小国高校に進学後は国体やインターハイなどで活躍し、強豪校として名高い山梨学院大学に進学。
大学時代に19歳で日本代表入りを果たした。卒業後、飯能市役所に勤務し、社会人チームのALDER飯能で活躍している。
フォワードのポジションに加え、中盤で司令塔の役割も担う。スピードに乗ったドリブルと強烈なシュートで高い得点力を持つ。日本代表として多くの国際大会に出場し、2018年のアジア大会では、日本男子チームの初優勝・金メダル獲得という快挙に貢献した。
五輪ホッケーの男子日本代表は、開催国枠で1968年のメキシコ大会以来、13大会ぶりの出場。東京五輪には計12か国が出場し、2グループに分かれて6か国総当たりの予選ラウンドを行い、各組上位チームが準々決勝に進み、メダル獲得を競う。
男子の試合日程は、予選ラウンドが▽24日午前9時半~午後1時15分対オーストラリア▽25日午後7時~10時45分対アルゼンチン▽27日午前9時半~午後1時15分対ニュージーランド▽28日午後6時半~10時15分対スペイン▽30日午後6時半~10時15分対インド。
予選ラウンド後、8月1日に準々決勝、3日に準決勝、5日に決勝と3位決定戦が行われる。
東京五輪のホッケー会場となる大井ホッケー競技場は、人工芝のグラウンドを2面備える新施設。
ホッケーは、スティックを使ったドリブルとパスでボールをゴールに運び、得点を競う球技。1チームは、フィールドプレイヤー10人とゴールキーパー1人の計11人で、各15分、4クオーター制で戦う。スピーディーな試合展開が魅力。
飯能市は、ホッケーのまちを標榜。1967年に市が埼玉国体のホッケー会場となったのをきっかけに市民に競技が広まり、2004年の埼玉国体でも再びホッケー会場に。
現在も小学生、大学生、社会人の多くのホッケーチームが阿須ホッケー場などで活動し、これまでに世界的な大会で活躍する選手を数多く輩出している。
北里さんにとって五輪出場は念願。過去2大会、ロンドン、リオではあと一歩で出場に届かず、悔しい思いをした。1年の延期を経て、自国での夢の舞台へ「五輪では結果が求められる。しっかりと結果を残して、応援してくれる方々に良い報告が出来るようにしたい」と意気込みを語っている。