日展に初入選 森泉忠雄さん(双柳)名郷の石灰採掘坑描く
飯能絵画連盟の会長を務める森泉忠雄さん(73)=飯能市双柳=が名郷(上名栗)にある石灰採掘坑を描いた油彩画「石灰採掘坑」(F100号)が、国内最大規模の美術公募展「改組 新 第7回日本美術展覧会(日展)」の洋画部門で入選した。
日展は今回が初入選となり、森泉さんは「念願の入選を果たし、今後の制作活動の励みになる」と喜びを語っている。
日展は、日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の5部門からなり、明治40年の文部省美術展覧会から数えて111年目を迎えた日本最大の公募展。全国から幅広い年代の人々が応募し、厳しい審査を経て選ばれた作品が陳列される。
森泉さんは、飯能出身の画家・故小島喜八郎さんに油絵を師事し、二科展や東光展、県展などに入選・入賞歴を持つ。平成13年には双柳神社境内の山車収蔵庫・壁画制作を行い、現在は飯能中央地区行政センターや双柳地区行政センターの油絵教室「画歩」「双画会」で講師を務める。
飯能絵画連盟会長をはじめ、東光会・埼玉県美術家協会・飯能美術家協会の会員。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、所属する会の展覧会はすべて中止になり、また、講師を務める市内の絵画教室も休講に。そうした中、石炭採掘坑を題材に毎日のようにコツコツと描いていた作品を出品し、入選を果たした。
森泉さんは、「今回の作品は、明暗を特に意識して描いた。巣ごもり状況の中、自分自身の作品制作に向き合い、集中できたことが、功を奏したのでは。絵を描き始めて30年。今回の入選は、今後の制作活動の励みになる」と話している。
第7回日展は、11月22日まで、国立新美術館(東京都六本木)で開催中。また、12月1日から12日までは、前ケ貫にある「ギャラリー風の道&カフェ」で個展を開催する。