飯能まつりをバーチャルで ARポスターや本紙で動画配信
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となった第50回「飯能まつり」に代わり、「バーチャル飯能まつり2020」が7、8日の両日開催される。
本来のまつりの開催日に合わせて、少しでもまつり気分を味わってもらおうと、商店街の有志などが実行委員会を組織して企画。
あらかじめアプリをダウンロードしたスマートフォンで、各所に貼り出されるポスターや文化新聞紙上に7日に掲載されるまつりの写真を読み込むと、画像が動き出す「AR飯能まつり」や、YouTubeで過去の曳き合わせの映像や祭りの衣装を着た各町の女性陣の紹介といった番組を配信する「飯能まつりオンライン」をはじめ、まつりのLINEスタンプ販売、参加飲食店によるテイクアウトメニューの販売などが行われる。
主催するバーチャル飯能まつり実行員会は、7月の飯能夏まつりに続いて秋の一大行事となる飯能まつりが中止となったのを受け、「このまま何もなく過ぎてしまうのでは寂しい。バーチャルという形式でまつりの雰囲気を楽しんでもらえないか」と検討。多彩なコンテンツを模索し、2か月かけて準備を進めてきた。
AR(拡張現実)を活用した、「AR飯能まつり」の楽しみ方は、あらかじめスマートフォンに無料アプリ「COCOAR2」をインストールしておき、7・8日に各所に貼り出される10種類のバーチャル飯能まつりのポスターや、7日に文化新聞に掲載されるまつりの写真の前でアプリを起動、スキャンボタンを押して画像を読み込むと、画像が動き出す。
YouTubeでまつり関連の番組を配信する「飯能まつりオンライン」では、迫力ある過去の祭りの映像を集めた「曳き合わせONLINE」、山車の上で圧倒的な存在感を見せる「外道(げどう)」の各町の顔の違いなどを楽しめる「外道見比べ」、11か町の女性陣が自慢の祭りの衣装で登場する「美女まちっく飯能まつり」、テイクアウトの参加店舗を紹介する「Takeout飯能まつり店舗紹介」をはじめ、「アマビエの舞」「当番町二丁目井戸端会議」「YouTuberにAR飯能まつりを体験してもらった」「お囃子であの曲を演奏してみた」などのユニークな内容を配信する。
「LINEスタンプ販売」は、囃子に登場する天狐、外道、ひょっとこ、おかめなどのキャラクターが「あっさら」「やってみんべ~」「あんだかや」などの飯能弁を喋るLINEスタンプを制作して販売。価格は490円で、売り上げは来年の飯能まつり運営費に寄付する。
「Take out飯能まつり」では、商店街などの飲食店15店舗が参加し、お祭りをイメージしたものや食べ歩きのできるものなど、テイクアウトメニューを用意。
また、事前にSNSで募集した思い出の飯能まつりの写真を「幻の2020年飯能まつりポスター」として、各所に展示する。
主催するバーチャル飯能まつり実行委員会は、テイクアウトメニューを片手にARなどのポスターを楽しんで欲しいと呼びかけており、ポスター展示場所や参加飲食店の場所を示したマップをホームページ上にアップするほか、両日は八幡町のKOFKA(コフカ)にメンバーが詰め、案内を行う。
実行委員長を務める細田智之さんは、「夏も秋もまつりが中止となり、このまま過ぎてしまうのではあまりにも寂しい。少しでもまつりの雰囲気を感じられるようなイベントをしたいと、市やまつり関係者の協力を頂き、検討を進めてきた。バーチャルという新しい取り組みを通じて、飯能まつりを楽しんでもらえたら」と話している。
バーチャル飯能まつりのホームページ、フェイスブックなどのQRコード、AR視聴用アプリ「COCOAR2」のQRコードは本紙2面掲載のチラシを参照。同アプリをインストールして同チラシの写真をスキャンすると、動画を見ることができる。