防犯栄誉金章を受章 防犯協力会相談役の田辺さん

防犯栄誉金章を受章した田辺さん

 飯能署管内防犯協力会の相談役を務める日高市高麗川2丁目の田辺精一さん(78)がこのほど、防犯功労者として東京都港区の明治記念館で開かれた令和2年「全国地域安全運動中央大会」(全国防犯協会連合会、警察庁主催)で「防犯栄誉金章」を受章した。

 田辺さんは昭和63年から防犯協力会の役員として活動。平成10年から副会長、同25年から29年まで会長を務め、防犯パトロールやキャンペーン等を通じて防犯意識の啓発に尽力した。

 昭和40年から高麗川駅前近くで「日本料理あさひ」を経営する田辺さんは、飲食店として地域の安全に協力したいと防犯協力会の活動に参加。当時は繁華街での夜間の見回り活動などを中心に行っていたという。

 副会長時代の平成21年に同協力会に青色回転灯を装着した「青パト」車両が導入されると、同車両を使った防犯パトロールと啓発活動に力を入れるようになり、振り込め詐欺への注意の呼びかけや、児童生徒の下校時に合わせ不審者への注意喚起などを実施。

 また、主催行事となる少年野球大会や地域安全・暴力排除推進大会などの行事にも熱心に取り組み、今回の防犯栄誉金章では、30年以上にわたる長年の尽力が高く評価された。

 会長を勇退し相談役となった現在も、毎月の年金支給日に合わせて行われている振り込め詐欺被害防止キャンペーン活動に参加しているほか、地元の自主パトロール隊の一員として、交差点での子どもの見守り活動を続けている。

 特に、現在も横行する振り込め詐欺については「キャンペーンなどを通じて高齢者を中心に注意を呼びかけてきたが、それでも被害に遭う人が後を絶たない。十分気を付けているつもりでも、いざ電話がかかって来ると巧妙な手口に騙されてしまう」と心を痛める。

 明治記念館での全国地域安全運動中央大会は9月中に行われ、新型コロナウイルス感染症対策のため、関係者のみが出席し時間を短縮して行われた。

 田辺さんは「思いがけない章を頂き、大変光栄。関係者の皆様に感謝している。おかげさまで、多くの人に飯能や日高は安全で良い所と言って頂ける。今は新型コロナの影響で皆、大変な思いをしているが、早く平穏に戻り、安全・安心のまちを維持していけるように微力ながら努めていきたい」と話している。