新型コロナで「奥むさし駅伝」中止 飯能の新春飾る一大行事

今年1月の18回大会で東飯能駅前をスタートする選手たち

 飯能市と奥むさし駅伝競走大会実行委員会は、新型コロナウイルス感染拡大の収束の見通しが立たないことから、令和3年1月31日に開催を予定していた第19回「奥むさし駅伝競走大会」の開催を中止すると発表した。

 また、今年12月5日に予定していた第63回「奥むさし中学校駅伝競走大会」についても、市と奥むさし中学校駅伝実行委員会が中止を決めた。

 奥むさし駅伝は、市の新春を飾る風物詩として、旧奥武蔵駅伝時代から市民に親しまれている伝統行事。全国の高校・大学の実力校や実業団、市民ランナーまで幅広いチームが参加し、沿道を沸かせている。

 今年1月26日に開催された18回大会には高校の部68、一般の部152の計220チームが出場し、東飯能駅西口をスタート。国道299号をコースに西吾野駅前を折り返し、ゴールの銀座通りまで6区間38・6キロをタスキで繋いだ。

 だが、19回大会を控え、新型コロナ感染拡大の収束の見通しが立たないことから、①参加者、応援者など不特定多数の人との接触が予想される②運営スタッフが非常に多く、感染防止対策に懸念がある③スタート・中継所・ゴールでの密を回避することは困難④コース上の応援、見物客への密を回避するための対応が困難──を理由に中止を決定した。

 また、阿須運動公園での開催を予定していた中学校駅伝についても同様の理由で中止を決定。同駅伝は昨年の62回大会が台風19号による阿須運動公園の被害を受けて中止となっており、2大会続けての中止となる。

 市担当は「苦渋の決断」とした上で「来場者、参加者、関係者の感染リスクを払拭できない状況を鑑み、安全安心を最優先とした結果。ご理解を賜りたい」としている。