飯能市に200万円寄付 新型コロナで西武ガス

大久保市長に目録を手渡す加藤社長(中)、右は平井常務

 今年で創業60周年を迎える飯能市双柳の西武ガス株式会社(加藤正幸社長)は12日、飯能市に200万円を寄付した。

 同社は昭和36年の創業以来、市民生活に欠かせないガスの供給を行っており、60周年を迎えるにあたっては当初、祝賀行事を計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて自粛し、「市民のために役立ててもらえたら」と市の教育や福祉分野へ寄付を行ったもの。

 同社の加藤社長、平井孝男常務取締役、久保田晃一総務部長が市役所を訪問し、大久保勝市長に寄付金を手渡した。

 同社は昭和36年、「飯能の将来の発展に向けて都市ガスを導入し、地元の人々による運営会社を作ろう」と、有志による発起人たちの手で設立。

 ガスの製造供給を開始し、オイルショックを乗り越え、昭和63年に天然ガスへの熱量変更、平成21年にはパイプラインからの国産天然ガスの受け入れを開始、28年には家庭用の電力販売もスタートするなど事業を拡大した。

 「当時は社員8人、お客様444件でのスタートだったが、今では1万4876件の方にガスメーターを設置して頂いている。飯能市でも公共施設で冷暖房を使って頂くなど都市ガスをご利用頂いており、近年では大河原工業団地への企業立地や区画整理の進捗に伴い、企業や一般住宅でのガスの契約件数も増加している」と加藤社長。

 60周年の節目にあたり「市民の皆様への感謝を忘れず、今後も安全第一で皆さんに安心してガスをご利頂き、市民に愛される会社となるよう努力して参りたい」と話す。

 寄付金の贈呈式には大久保市長、田中雅夫財務部長、吉田実危機管理監が出席し、加藤社長は「おかげさまで創立60周年を迎えることができた。はじめは祝賀行事をという話もあったが、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、このような形で少しでも市のために貢献できることをと考えた。ご活用頂けたら」と述べ、大久保市長に寄付金の目録を手渡した。

 目録を受け取った大久保市長は「日頃から市政へのご協力を頂き、素晴らしい実績を挙げ60周年を迎えられたことに心からお祝い申し上げたい。このように多額のご寄付を頂き厚く御礼申し上げる。市民のために使わせて頂きたい。市としてもコロナに打ち勝ち、日本一の活気あるまちとして再出発できるよう進めたい」と感謝を述べた。