今年度の交流事業を中止 公式訪問やスポーツ交流
日高市は、友好都市を締結している韓国・烏山(オサン)市との交流事業について、9月19日から21日の日程で谷ケ﨑照雄市長らが訪問を予定していた「烏山市民の日記念式典への公式訪問」、11月9日~11日に日高市での開催を予定していた第14回「スポーツ交流」を中止すると発表した。烏山市から、現在の両国の関係から交流を中止したいとの申し出があったことを受け、協議の末、中止が決まったという。
両市は高句麗の地を結ぶ縁により、平成8年に友好都市を締結。以降、両市長の公式訪問が行われているほか、15年からはスポーツ交流事業として両市の小学生が交互に訪問しサッカーを通じて交流を続けている。
平成28年には友好都市締結20周年を迎え、日高市が5月に開催した「高麗郡建郡1300年記念祭」に烏山市長ら代表団を招き、式典やパレードへの参加をはじめ、両市の末長い友好親善を願って市役所敷地内へ記念植樹実施。
29年には9月に開催された「烏山市民の日」記念式典へ谷ケ﨑市長、議長、国際交流協会会員らが出席、昨年は11月10日の市民まつりに合わせて烏山市長ら烏山市代表団が日高を訪問している。
また、スポーツ交流事業は両市の小学生が交互に訪問しており、今年は、烏山市の小学生を日高市に招いてサッカーの合同練習、親善試合、ホームステイなどが行われる予定だった。
烏山市は首都ソウルの南に56キロ、京畿道(キョンギド)の南西部に位置し、工・農・住の調和のとれた複合型の田園都市。友好都市提携を結んだ当時の人口は6万8000人程度だったが、産業発展や高層住宅の建設などにより増加し現在は20万人を超える。
今回の交流中止について、谷ケ﨑市長は「このような状況であっても、民間・自治体間の交流は継続していくべきだと考えるが、烏山市と協議し、大変残念ながら本年度事業について中止することとした。一日も早く両国間の関係が回復し、烏山市との交流が再開できますことを心から願っている」とコメントしている。