最優秀賞決まる 飯能プランニングコンテスト
飯能の活性化に関心のある市民、学生、団体などから地域資源を活用した実現性のあるプランやユニークなアイデアを募集する駿河台大学・飯能信用金庫主催の第11回「輝け!飯能プランニングコンテスト」の最終審査会が20日、同市稲荷町の飯能信用金庫研修所で行われた。
1次審査を通過した一般部門(個人・団体・法人)4つ、学生部門(大学生・専門学校生・高校生)4つの計8プランの審査が行われ、最優秀賞、優秀賞を選出。一般部門では、同市岩沢在住の森田啓介さん(33)が提案した「はんのう手作り市―ものづくりで地域活性―」、学生部門では駿河台大学の田中慶吾さん、伊藤実さん、戸谷夏実さん、亘愛華さんによる「撮り倒れ!自然満喫バスツアーin飯能」がそれぞれ最優秀賞に選ばれた。
飯能の人や自然などの地域資源を活用したプランを募集し、飯能のまちを輝かせ、広く市内外にアピールするような事業展開を図り、地域を活性化させていくことが目的。優秀な提案には、主催者がプランの実現に向けサポートする。
11回目を迎えた今年の応募総数は一般部門11、学生部門11の計22。市民、学生、団体などから優秀なプラン、ユニークなアイデアが寄せられた中、1次審査会を経て選ばれた8プランの最終審査が行われた。
最終審査会場では、開会にあたり、駿河台大学の吉田恒雄学長が「飯能のさまざまな人材、隠れた資源を活用し、元気な飯能を作ることを目的としている。優れた提案は企業の応援を頂き、事業化・製品化にも結びついている。応募を通じて飯能を知り、考える良い機会にもなる」。
また、審査員を務めた大久保勝飯能市長は「このような素晴らしいプランニングコンテストを毎年開催して頂き、また、大勢の方に応募頂き大変ありがたい。今秋には待望のメッツァがオープンするが、メッツァ以上のプランニング、市長が食いつくようなプランニングを大いに期待したい」などと激励。
プレゼンテーションは学生、一般の順に行われ、応募者たちは審査員を前に、あらかじめ作成した資料やサンプルを示しながら堂々と発表を行った。
学生部門で最優秀賞に選ばれた駿河台大学生4人のプラン「撮り倒れ!自然満喫バスツアーin飯能」は、飯能の自然、飯能でしか味わえない体験イベント、ネット上にアップしたくなるような場所を巡るツアーを企画し、参加者にツイッターやインスタグラムなどのSNSに投稿してもらい、飯能の魅力をアピール、口コミによる顧客獲得や若者による地域活性化を目指すもの。
インスタグラム上で多くの人に支持される「インスタグラマー」による撮影講習やSNSに投稿すると飯能で利用できるクーポンを発行するなどの内容も盛り込み、トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園、カヌー工房、キャンプ場、果樹園、喫茶店などの具体的な場所を挙げながらツアーを提案した。
一般部門で最優秀賞に選ばれた森田さんのプラン「はんのう手作り市─ものづくりで地域活性─」は、「ものづくりと地域をつなぐ機会を作り、地域活性化を図る」として、飯能銀座商店街の空店舗・空き地を活用して西川材の手作り市を開催し、これをきっかけに空き店舗を活用して西川材の建具や家具、作品などを消費者へ届ける仕組みとして「空き店舗レンタルシステム」「西川材オーダーシステム」を構築、最終的には誰もが空き店舗を利用できる空き店舗活用窓口の設立を目指すというもの。
森田さんは最優秀賞を獲得し、「商店街の新しい活用方法を確立し、西川材と作り手を繋ぐネットワークを構築し、西川材をエンドユーザーに届ける機会を増やすことを目指して提案した。これからも商店街や西川材関係者をはじめ、地元の皆さんと連携を取りながら、実現に向けて進んでいけたら」と話した。
表彰後、閉会挨拶に立った飯能信用金庫の大野孝男理事長は「今回の提案では西川材や野菜に関する内容が多く出てきた。私の家も父の代まで林業を行っており、農業も盛んだった。縁の深いお話を聞くことができた。皆さんの提案の事業化にあたっては、地域の金融機関としてできる限り協力して参りたい」と述べた。
プランニングコンテストの結果は次の通り。
【一般部門】
▽最優秀賞=「はんのう手作り市―ものづくりで地域活性―」森田啓介
▽優秀賞=「飯能産の野菜しか食べたくない!~地域の宝石、固定種野菜の魅力発掘ガイドBOOK~」荒井知子、「野菜オーナー制度で農業振興、観光振興」永山隆
【学生部門】
▽最優秀賞=「撮り倒れ!自然満喫バスツアーin飯能」田中慶吾、伊藤実、戸谷夏実、亘愛華(駿河台大学)
▽優秀賞=「おいでよ!飯能でムーミンママの味を体験しない?」長岡琴弥、宮川奈央、村山直樹、武島柚樹(駿河台大学)、「西川材モザイクアート~親子で挑むコンテスト~」佐々木大誠、五十嵐早紀(駿河台大学)、「飯能キャッチャー~僕らの河原と大自然~」河井秀斗、平松美侑、田島徳人、服部圭五(駿河台大学)