このハガキは詐欺! 振込め詐欺の手口公開
埼玉県警はこのほど、平成29年1~7月中に発生した振り込め詐欺など特殊詐欺被害の状況を発表した。件数は680件にも及び前年同期比に比べ159件、約3割も増え、県警ではより一層の警戒を呼び掛けている。
飯能、日高両市を管轄する飯能署管内で、今年1~7月に発生した被害件数は12件(飯能市6件、日高市6件)、被害総額1412万円(飯能市1014万円、日高市398万円)におよぶ。昨年1年間の同署管内の発生件数は、26件(飯能市20件=内未遂1件=、日高市6件)、被害額は4026万円(飯能市2640万円、日高市1386万円)に達している。管内の被害総額については、かなりの減少傾向が見られるが、件数は、日高市の場合今年7月までの発生件数が、昨年1年間の件数に並んだ。また、飯能で昨年20件特殊詐欺事件があったが、市町村別で14番目の多さだった。
警察官や金融機関職員、百貨店社員等を装ってキャッシュカードをだまし取る手口や、架空のインターネットサイトの閲覧料金等を請求して電子マネーを購入させる手口による被害の増加がみられ、犯人から自宅に電話が掛かって来たという通報が、県警各署に毎日数多く寄せられているという。
最近、飯能や日高市民宅に、「法務省管轄支局民事訴訟管理センター」と行政機関からと誤認させるような差出先を偽ったハガキが郵送されてくる手口の特殊詐欺相談が増えており、4日と7日に飯能市在住の女性が、相次いで現金をだまし 取られたばかり。
同様手口の被害は管内3件目で、同署では、市民に贈られてきたハガキ=写真=を公開し、市民に注意を呼び掛けている。
「民事訴訟管理センター」は存在せず、ハガキに「民事訴訟」「裁判」「差し押さえ」「最後通告」など不安をあおる言葉が記載されているが怖がらずに、身に覚えのない請求に応じる必要は全くなく、慌てずに警察に相談して欲しい、と県警は広報している。
「うちの親は大丈夫だ」「自分は騙されるはずがない」と過信しないで、家族で合言葉を決めたり、犯人からの電話を取らなくて済むように在宅中も留守番電話をセットしたり、防犯機能付き電話を使用するなど、特殊詐欺の未然防止対策が推奨されている。