椙田氏「私には政治しかない」 悲嘆に暮れるも前を向く
9日午後10時10分過ぎ、八幡町のフィールドサイドビル2階に設けられた選挙事務所に選管1回目の開票結果が伝えられると、詰めかけていた約40人の支持者や共に戦った運動員から、「えー」「そんな」と悲痛な声が、一斉に上がった。誰しも、甘美な瞬間が訪れるはずと信じて戦い抜いた7日間。大敗とも言える現職との得票差に、事務所は重苦しい雰囲気に包まれた。
1回目発表で、現職5000票に対し、椙田博之氏(53)=無所属・川寺=は1800票。
支持者が詰める部屋の隣室で間柴新作後援会長(43)とともに開票作業を待った椙田氏。選管の非情な発表は、自身の6回に及ぶ選挙戦で初体験の敗北として受け入れるしかなかった。
促されるように支持者の前に姿を見せた椙田氏と間柴会長。椙田氏は「まずは皆さん申し訳ありません。私の不徳の致すところ」と深々と頭を下げ、「むしろ、いい勝負をしたと思っている。一緒に戦ってくれた皆さん本当にありがとう。が、夢が終わったわけではない。皆さんの思いを私は受け止めて来た。その思いを背負って、これからの政治活動を、人生を歩んでいきたい。これからもよろしくお願いしたい」と前を向いた。