白熱の舌戦スタート 市政の舵取り役、誰の手に
任期満了に伴う飯能市長選挙は2日告示され、当初の予想通り、新人で主婦の長谷川順子氏(44)=無所属・赤沢=、現職で2期目を目指す大久保勝氏(64)=無所属・下名栗=、新人で前市議の椙田博之氏(53)=無所属・川寺=の3人(届出受付順)が立候補届を行った。
市役所で届出を済ませた3候補は各所で第一声を響かせ、三つ巴による舌戦がスタートした。7月1日現在の有権者数は、男3万4288人、女3万4720人の合計6万9008人。投票日は9日、開票は同日午後9時10分から飯能第一小学校体育館で行われる。
▽長谷川順子候補
長谷川候補は、新町の前田公園で出発式を行い、「ママが動けば市政が変わる。市民が変われば市政も変わる」として、市民と一緒に考え、共に作り上げるまちづくりを訴えた。
会場では推薦団体の「住みよい飯能市をつくるみんなの会」のメンバーや友人代表、共産党飯能市議団の金子敏江議員らが激励。 長谷川候補は「第一に、待ったなしの待機児童問題。これを図書館横の山手用地に作ってはどうか。そして、建て替え要望の多い中央公民館などを子どもたちの居場所を兼ね備えた複合施設に」と提案。
「子育て支援、教育を充実することで、若者の就労率が上がり、ママたちが働くことができ、世帯収入も増え年収も上がる。市税も増え、医療や介護、福祉へ繋がっていく」「未来が楽しく希望溢れるものになるために、ぜひ選挙に行って欲しい」と呼び掛けた。
▽大久保勝候補
大久保候補は、仲町の西武池袋線飯能駅北口駐車場で出陣式を行い、「次の4年は棟上げの時」と第一声。
会場には、国会議員、近隣の市町村の首長・議員、飯能市議会議員らが駆け付け、次々登壇。「任せられるのは大久保氏しかいない」等と支持を呼び掛けた。
マイクを手にした大久保候補は、「市長のやることは、職員にやる気を出させ、一人ひとりの持てる力以上の力を発揮させること。政策に走るよりも、まずは土台となる人作りから始めた。職員がやる気になり、仕事を任せられるようになった。4年間で攻める姿勢ができこれが素晴らしい飯能市政につながる。土台作りが終わり、ムーミン、メッツァなど上棟式が待ち構えている。素晴らしい中身のある市にしましょう」などと支持を訴えた。
最後は、出席者全員が「エイエイオー」と檄を飛ばし、遊説車が街頭に繰り出した。
▽椙田博之候補
椙田候補は稲荷町の一丁目倶楽部で出陣式を開き、「新しい感性で飯能を立て直す」と第一声。後援会の間柴新作会長、内野雄司名誉会長、近隣市議、友人代表が「尽きることのない情熱を持った椙田氏を市長に」と支持を訴えた。
椙田候補は「今の飯能に皆さんは満足しているか。他のまちと比べてどう映っているか。私は非常に憂いている。だからこそ今、立ち上がった。このまちが崩れてしまう前に、上っ面ではなく、根っこから改革していく」と決意を表明。
「子育て支援を中心に、高齢者の健康寿命を延ばす。スポーツ、林業などこのまちが宝の山であることをアピールし、特徴を生かしてまちおこしを行う」「まずは市役所改革。激しい人事や複雑な組織編成で市民サービスが低下し始めている。もっと分かりやすくし、皆さんの満足のいく市役所を作っていく」などと述べた。