「攻めの姿勢で市政運営」 大久保市長が報告会

「画期的なことを攻めの姿勢で」と語る大久保氏

 任期満了に伴う飯能市長選は7月9日に投開票日を迎えるが、現職で2期目を目指す大久保勝氏(64)=無所属、自民、公明推薦=は17日、同市飯能の同市民会館で、事実上総決起大会となる「大久保まさる市政報告会」を開催し、およそ800人(主催者発表)の来賓、関係者、支持者を前に、「先般の選挙は、1票でも勝てば大勝だった。今回は堂々と大勝利したいと思っています。もう1期大久保が必要だというような思いになって頂き、感謝の言葉でいっぱいです」などと、一層の支持を呼び掛けると、会場からは拍手が鳴りやまなかった。

 同市長選には、これまで新人で前市議の椙田博之氏(53)=無所属=と、同じく新人で主婦の長谷川順子氏(44)=無所属=の2人も名乗りを挙げており、「保保革」三つ巴の構図がはっきりしている。

 大久保陣営の選挙対策本部長には、内沼博史県議が就任。「1期目で素晴らしい土台を築きましたが2期目が勝負、更なる支援が必要で飯能全土に大きな輪を」と挨拶。

 次いで、来賓として出席した大塚拓財務副大臣、西田実仁公明党参議院幹事長、関口昌一自民党参議院幹事長代行、古川俊治参議院議員、増島宏徳飯能地区医師会会長、小谷野五雄県議自民党県支部連合会政調会長、野田直人市議会議長、大津力市議大久保勝後援会選対本部青年部長が、次々に登壇し、大久保氏の人柄や実績を紹介し、2期目に向けた変わらぬ支持を訴えた。

 この中で、大塚副大臣は、「実績は素晴らしい。メッツァの誘致、これは画期的。全国紙に掲載されるような施設を飯能に誘致したことは、飯能の歴史に大きな1ページを刻んだ出来事」などと、大久保市政1期4年間の成果を次々に紹介。

 また、西田公明党参院幹事長は、同党の推薦状を大久保氏に手渡した後、「1期4年間の中で、子育て支援という事に対して多くの実績を残しました。子ども医療費の無償化など、やるべき事をやる実行力のある大久保市長です」と日頃のエピソードを交え、大久保氏の人となりを紹介。

 さらに小谷野県議は「今度の選挙は大久保氏に頼むしかない。1人でも多くの人に大久保氏のお話しを」などと、強い支持を呼び掛け、野田議長は、飯能市議会議員の支援体制を説明、「大久保氏はトップ自ら動いて成果を出す人」と、市政への取り組み方を説明した。

  来賓らの挨拶の後、大久保氏が登壇。

 「消滅可能性都市と言われ、大久保大丈夫かと言われ、飯能は何もないと言われましたが、任せて下さいという気持ちでいっぱいでした」と、1期目の船出の際の心境を振り返り、「まずは職員作りに邁進しました。私1人では1馬力、職員6百数十人が一丸となれば1000近い馬力が出る。まずは副市長、教育長との信頼関係、これがまさに求められる飯能市政、そして部長以下に頼むよ、と言うような言葉を掛けられるようになりました。このようにまとまった飯能市を壊してはならない。メッツァも鍬入れを待つのみとなりました。当選したならば、攻める市政運営、市政は姿勢ということとでもあり、他の自治体がやらないことを攻めでやって行きます。4年間で基礎を作らせて頂きました。次の4年間で棟上げする段階に入りました。民間の繁栄は市の繁栄、市の繁栄は1人の漏れもない市民の皆さんの幸せにつながります。民間が優勢になると市も潤沢になります。飯能市は、他の自治体よりもお金を儲けなければならない。この気持ちが肝要な時で、これはトップの責任。自主財源を確保し人口増につなげる、そのために飯能市は画期的なことを攻めの姿勢でやっていく」などと語り、2期目は、自主財源確保のために積極的な市政運営をしていく決意を語った。

 また、この日の報告会には、市議会議員19人中12人が出席。支持の広がりが明らかになった。

 一方、椙田氏は4日、事実上の決起大会となる事務所開きを飯能市八幡町で開催。長谷川氏は、出馬表明が遅れたこともあり、総決起大会等は開かない予定。

 前回25年の市長選では、椙田氏が選対本部長を務めた大久保陣営が1万9696票を獲得し、4選を目指した沢辺瀞壱氏を破り、大久保氏が初当選している。

 6月1日現在の有権者数は、男3万4173人、女3万4627人の合計6万8800人。

 市長選立候補届出の受付は7月2日、市役所5階第2委員会室で午前8時半から午後5時まで。開票は9日午後9時10分から飯能第一小学校体育館で行われる。