「メッツァ」着工へ あけぼの公園は名称変更
飯能市議会(野田直人議長)は30日、同市(大久保勝市長)からの依頼を受け全員協議会を招集。9日開会の平成29年度の6月定例会を前に、市執行部が今年度実施予定の施策や、市議会に提案する条例案の説明を行った。3月定例会に引き続き、今年度の多くの目玉施策が明らかになった。
先月開かれたツーデーマーチに、乳がんを告白した歌手の朝倉未希さんがゲスト出演したが、大久保市長は、「中学生からのお見舞いの言葉と、『千羽鶴』が贈られたところ、感動され、『必ず元気になって飯能に帰ってきます!』と力強く答えられた」というエピソードも織り交ぜながらあいさつした。
主な提案議題を挙げると、「あけぼの子どもの森公園」を「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」とする名称変更、4日に、第二区、南高麗、吾野、名栗の全域などを対象にした「平成29年度、土砂災害・全国防災訓練」の実施、不妊検査費を新規に助成するなどコウノトリ事業の拡充、子育て世代の相談支援体制強化を図るため「飯能市子育て世代包括支援センター」の設置、児童数の減少が続く東吾野・西川・吾野小学校のあり方を検討する協議会の設置、夜間、帰宅せずにいる少年たちに直接声を掛ける見守りパトロールを実施する「青少年街の応援団」の結成、巡る旅をしているように、次々変わる風景のような展示空間を演出する郷土館常設展示の改装の概要について―など、盛りだくさんの内容が発表された。
また、宮沢湖畔に平成30年秋、及び31年春開業が決まっている「メッツァビレッジ」「ムーミンバレーパーク」の進捗状況が発表され、市は先月29日、フィンテックグローバル株式会社(玉井信光社長)の開発行為を許可したことを発表。市内の建設業者を中心とした共同企業体を特定し、工事請負契約の締結に向けた最終調整に入っており、30年秋開業に向けた一連のプロセスが予定通り進んでいることを説明した。
きょう1日から名称が変更されたトーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園は、ムーミン童話をモチーフにし、9年7月に開園。ムーミン屋敷、森の家(ムーミンの資料館)などが、緑豊かな敷地内に点在し、家族連れを中心に、市内外から年間20万人を超える人が訪れる人気施設。
この名称変更で、宮沢湖畔に誕生するムーミンのテーマパーク「メッツァ」のの注目度が増すとともに、飯能河原、天覧山とともに、一体的な「都市回廊空間」の整備にいっそうの拍車がかかるものと期待される。
また、9日開会の定例会に提案される3議案についても、市から説明が行われた。自治体が自主的に判断し、条例で決定できる地域決定型地方税制特例措置(わがまち特例)導入に伴う、市税条例等の一部改正と、都市計画税条例の一部改正、トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園への名称変更に伴う都市公園条例の一部改正案の概要が明らかにされた。
市では、6月定例会で承認され次第、各種施策の実施を推進する。
6月定例会は、一般質問が19、20、21日の3日間予定され、閉会日は23日。閉会から10日足らずの7月2日には、市長選の火ぶたが切って落とされる。