日高2区間で路線バス廃止 今後の維持困難と判断

 日高市内でイーグルバスが運行する路線バスのうち、「ひだか団地~高萩駅」「県営鹿山団地~埼玉医大国際医療センター」の2区間が3月31日の運行を最後に廃止となる。同社の沿線住民への説明によると、沿線の少子高齢化、武蔵高萩駅周辺の道路整備等に伴うバス利用者の急激な減少などを理由に、今後のバス路線の維持は困難との結論に至ったとしている。

 廃止となるのは、①ひだか団地~十条通り~一条通り~ひだか団地入口~中宿~高萩橋~高萩駅入口(東側)②県営鹿山団地~原宿~高麗川中学校~日高市役所~宮ヶ谷戸~北平沢~山根~埼玉医大保健医療学部~埼玉医大国際医療センターの2路線。

 イーグルバスは、平成18年に西武バスから日高飯能路線を引き継ぎ運行。

 今回廃止となる区間は、沿線の少子高齢化に加え、武蔵高萩駅北側では土地区画整理事業により橋の開通や道路整備が進み、日高団地から武蔵高萩駅へのアクセスが大幅に改善した反面、バス利用者は急激に減少したという。

 過去に市と事業者がバス利用者や沿線住民などを対象にアンケート調査を実施し、利用促進を図ってきた経緯があるが、利用者減少に伴い今後のバス路線の維持確保は困難として廃止を決めた。

 高萩駅~飯能駅北口、高萩駅~高麗川駅の区間については運行を継続するとしている。

 今回の廃止の知らせを受けて住民の間からは「路線バスは日常生活に重要な役割を担っている。廃止されてしまっては困る」「高齢化により車の運転が困難になる市民がますます増えていく。移動手段をどうしたらいいのか」との切実な声も。

 路線廃止について、市は「事業者から報告を受け、市も同区間の利用状況調査を実施したが、利用者は非常に少ない状況だった。残念だが、事業者の経営判断として受け止めている。市としても新年度に向け、住民の移動手段の確保について検討を進めている」としている。