全国燗酒コンテスト 2部門で最高金賞
飯能市川寺の五十嵐酒造(五十嵐正則社長)の「喜八郎純米大吟醸」と「貴醸酒 静 2005」が、全国燗酒コンテスト2016でそれぞれ最高金賞を受賞した。
日本酒を温めて愉しむ「燗酒」の魅力を伝える同コンテストは、4部門が設けられ、全国から254社768点がエントリー。
同酒造の「喜八郎」はプレミアム燗酒部門、「静」は特殊燗酒部門での受賞となり、五十嵐社長(42)は、「最高金賞を2つ獲得したのは県内で初めてのことのようで、非常に光栄」と話している。
「喜八郎」は、酒米のルーツとも言われている岡山県発祥の「雄町」を使用。低温発酵でじっくりと時間を費やし贅沢に仕込み、搾り方法も手間を掛けた。独特の柔らかく優しい味わいが愉しめる。香り高い酒だが、燗につけても旨さが際立つという。
また、同酒は雄町を使用した日本酒が全国から集まる第8回「雄町サミット」でも最上位賞となる優等賞を受賞している。
「静」は、貴醸酒であるため通常の清酒とは異なり、原料が米・米麹に水で仕込むところ、水ではなく酒で仕込むのが特徴。長い歳月をかけ、じっくりと熟成を重ねた古酒であるため、濃醇で旨みが際立つ酒となっている。
五十嵐社長は、「両方とも燗はもちろん、冷も美味しい。今回は2部門で最高金賞を頂き、光栄に思っている。来年は全部門で最高金賞獲得を目指したい」と意気込みを語る。
同酒造では、新酒も続々登場している。フレッシュな味わいをそのまま瓶詰した「初しぼり」、華やかな香りの中にもコメの旨みがある「純米しぼりたて」、風味が豊かで調和のとれた話題の「純米にごり酒」などがずらり。