フランス人作家が来日 名栗湖野外美術展
紅葉の名栗湖畔などを主会場に芸術作品を展示する、「名栗湖国際野外美術展」(名栗武州一揆150周年記念)が、15日に開幕した。今展ではフランス人作家が来日し、名栗地区内に寝泊まりしながら、展示場となる山裾で立体アートの制作に取り組む姿も見られた。
作家は、フランス人のデニス・ベンツツーさん(62)。同展関係者の呼びかけに応じて7日に来日し、会場となる名栗湖畔の周回道路などを歩きながら、作品展示の適地を選定し、美術展オープニングに間に合うように現地制作した。
作品が展示されているのは、名栗湖下流の橋から鳥居観音方面へ抜ける市道沿いの山裾。すぐ近くには古民家がある。
名栗地区の山林から搬出したヒノキ丸太の上部に人の顔を掘り、全体をバーナーで焼いて仕上げた作品で、タイトルは「はしご」(長さ2メール50センチ)。「名栗湖にパワーを感じる。それを表現したかった」とデニスさん。
デニスさんの来日は今回で13回目。京都、青森などいずれも美術展への参加のためという。
制作期間中の名栗での宿泊先については、同展実行委員長の柏木正之さんが、地区内に所有する店舗を無償提供した。
デニスさんは、名栗の印象について「とても素晴らしい」と話し、来年の同展には友人の作家を伴って再び出展する考えという。
名栗湖国際野外美術展の会期は11月20日まで。期間中、約30人の作家が湖畔やダム下流から鳥居観音にかけての道沿いに作品展示する。今年で15回目。
名栗湖国際野外美術展の問い合わせは、事務局の名栗カヌー工房(979・1117)へ。