かつての小学校用地 横手台グラウンドへ
日高市が横手台地区に整備を進めている多目的運動場「横手台グラウンド」がまもなく完成する。西武鉄道から市に帰属された小学校用地を活用し、市民の健康増進やスポーツに親しめるまちづくりを目的にソフトボール場2面などを整備。10月16日に関係者による開場式典を開き、18日から供用を開始する。
長年、学校用地として手つかずだった土地が活用されることになり、谷ケ﨑照雄市長は市議会9月定例会最終日の挨拶で同グラウンドの供用開始について説明し「ソフトボール、サッカーなどの市民スポーツの振興の場として、地域コミュニティの場として多くの皆様に利用頂けるものと期待している」と述べた。
同グラウンドの土地は、西武鉄道が昭和45年に認可を受け開発を進めている飯能日高分譲地(日高市分約64ヘクタール・飯能市分約46ヘクタール)に伴い、市が小学校を建設することを条件に西武鉄道が造成する予定となっていたが、少子化などを理由に平成15年、市が小学校建設を断念。
その後、同用地の活用方法について西武鉄道、市、地元自治会の3者で協議が進められ、北平沢地内の飯能寄居線バイパスの整備に伴い野球・ソフトボール場のある北平沢運動場の一部が使用できなくなることから、代替地として同用地にソフトボール場を整備しグラウンドとして活用する計画がまとまり、西武鉄道が造成を行い、隣接する山林部分の寄付と併せて昨年10月に市へ帰属した。
学校用地は面積約3万2000平方メートル、さらに隣接する斜面などの周辺余剰地約9000平方メートルを西武が市へ寄付したため、合計面積は約4万1000平方メートルとなった。
このうち、グラウンド部分は約2万7000平方メートル。南北のソフトボール場2面を中心に1週500メートルの周回路が設けられ、競技施設としてダッグアウト4か所、スコアボード2か所、ファウルポール4基、ピッチャープレート4か所、塁ベース8か所、トイレや倉庫を含む管理事務所1棟、利用者駐車場116台分、駐輪場、防球ネット、外周フェンス、国旗掲揚塔、足洗い場、ベンチ、防犯灯、給水設備などが設けられる。
グラウンド周辺部分については、西武から寄付された山林を含め、自然に恵まれたグラウンドとして、ケヤキ、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、コブシ、キンモクセイ、コナラ、クヌギ、ツツジなど約1200本が植栽される。
18日から供用を開始し、ソフトボールのほか、軟式野球(学童)や少年サッカー、8人制サッカーなどに利用できる。年度内は市が管理し、その後はひだかアリーナや総合公園といった他の体育施設と同様、市教育委員会が指定管理者を指定して管理する方針。
開場時間は午前9時から午後5時まで、休場日は第1・第3月曜日。専用利用する場合には事前に利用許可申請を行い使用料を支払う。使用料はソフトボール場(1面)が半日1500円・1日3000円、競技場全体が半日3000円・1日6000円。
児童生徒や市教委が認めた団体が利用する場合は2分の1、市内(川越・坂戸・鶴ヶ島・川嶋・毛呂山・越生を含む)に在住・在勤・在学者以外が利用する場合は2倍、営利目的の利用の場合は5倍となる。利用許可申請は利用希望日の5か月前から武蔵台公民館で受け付ける。