デイサービスセンター廃止 (仮称)子育て総合支援センター設置へ

見直しが検討されている総合福祉センター「高麗の郷」

 日高市総合福祉センター「高麗の郷」の施設利用の見直しについて、市議会全員協議会で報告が行われた。主な見直しの内容は、施設内にある「デイサービスセンターこまの郷」を平成28年度末に廃止し、同スペースに「(仮称)子育て総合支援センター」を整備するほか、貸室の利用時間・利用料金を変更するもの。

 市は子育て総合支援センターのオープンを平成30年度と見込んでいる。

 施設内の東側に位置するデイサービスセンターは要介護認定を受けた高齢者を対象に通所で日常介護や機能訓練を行うもので、指定管理者として晃和会が管理運営を行っており、指定期間が28年度末で完了を迎えることから、ここで区切りをつけ、子育て総合支援センターの整備に着手するとしている。

 既存のデイサービスセンター利用者については、原則として市内各所でデイサービスセンターを運営する晃和会が受け皿となり、引き続きサービスを提供するとしている。

 子育て総合支援センターは、就学前の児童とその保護者などを対象とし、主に地域子育て支援拠点、福祉幼児教室、子育て世代包括支援センター、地域交流ひろばの4つの機能を持ち、市内4か所の子育て支援拠点の統括、発達がやや緩やかな幼児と保護者に対する支援、世代間交流の実施などを計画している。

 現在、市の福祉センター条例では高齢者・障害者の自立促進や健康増進が目的となっていることから、ここに子育て支援の役割を追加するとして、条例の一部改正議案を市議会12月定例会に提出するとし、子育て総合支援センターについては平成29年度中に施設改修を行い、30年度初旬のオープンを見込んでいる。

 また、平成29年4月から施設内の貸室の利用時間・利用料金を変更する方針を示し、貸室全室を1時間単位の利用に統一、目的外利用による料金を統一するほか、研修室の利用時間を延長するなどとした。

 議員からは「既存のデイサービス利用者を他施設で受け入れる余裕はあるのか」「子育て支援センターの運営主体はどこになるのか」との質問があり、執行部は「市内全体のデイサービス利用率は7割程度であり、受け入れは十分可能と考える」「運営は委託ではなく市が主体となる方向で考えている」と答えた。

 高麗の郷は平成8年に開館。高齢者福祉センター、障害者福祉センター、デイサービスセンター、地域包括支援センターの4施設が設けられているほか、男女各2つの浴槽と露天風呂のある浴室、1部屋10畳の和室3部屋、茶道・囲碁・将棋などが楽しめる教養娯楽室。

 66畳の和室で100人が収容でき座談会、懇親会、カラオケなどの利用ができる大広間、舞台と移動観覧席200席・可動席100席があり講演会や展示会など多目的に利用できる研修室、食堂、生涯学習室、余暇活動室、調理実習室、活動支援室、ボランティア室、会議室などがある。