スタントマンが再現 交通事故の怖さ実感
21日から始まった秋の全国交通安全運動に先立ち、17日、日高市森戸新田のベイシアひだかモール店駐車場で飯能署(福島謙治署長)や管内の交通安全関係団体による交通安全キャンペーンが行われた。
スタントマンによる交通事故再現安全教室、白バイやパトカーなどの車両展示、街頭啓発活動などを通して交通安全を呼びかけた。
同署管内では今年、交通事故が多発傾向にあり、17日現在で死者数が7人(飯能3、日高4)と昨年同時期に比べ4人増。特に日高市は8月以降、3件の死亡事故が相次いだため、21日には県から交通事故防止特別対策地域の指定を受けた。
キャンペーンの開会式で福島署長は「非常に残念だが、管内は交通事故が多発傾向にあり、現在、7人の方が交通事故で亡くなられ、昨年と比べ4人増という危機的状況にある。こうした事故の特徴から、安全な速度、安全の確認、安全な車間距離の3つがキーポイントになる。職場や学校、家庭で3つの安全を呼びかけて頂き、1件でも悲惨な交通事故を無くすようにご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
また、日高市の谷ケ﨑照雄市長は「8月から死亡事故が3件続き計4件となってしまった。大変不名誉なこと。全国的にもそうだが、前方確認や安全確認の不十分などが事故原因の多くを占めている。初心に帰り、交通ルールを守ろうという気持ちを持たなければ事故は無くならない。県から交通事故防止特別対策地域に指定されることになる。より一層、交通安全思想の普及のため頑張って参りたい」と表情を引き締めた。
スタントマンによる事故再現では、時速40キロの車と自転車との衝突や、自転車同士の事故、トラックによる巻き込みなどを再現。
交差点での車と自転車の出会い頭の事故では、激しい衝突音が会場に響き、自転車が跳ね飛ばされ、ボンネットに乗り上げたスタントマンの姿に来場者から悲鳴が上がった。
このほか、自転車でのスマートフォンの操作や傘差し運転、二人乗りなどで事故に巻き込まれるケースも紹介され、子ども連れで見物した30代女性は「日常的に自転車を使っているが、身近な所に危険があることが分かった。安全な乗車を心掛けたい」と話した。