一苗倶楽部が田植え 今年も五百万石米で挑戦

田植えに参加した会員たち

 コメ作りから酒の仕込みまで1年を通して体験する「一苗倶楽部」が、飯能市下加治の水田で田植えを行った。40人以上の会員が参加し、丁寧に苗を植えた。今回も昨年度から引き続き、酒造好適米である「五百万石米」で酒造りに挑戦する。

 一苗倶楽部は大通りの丸屋酒店が企画。自分たちで田植えを行い、収穫したコメが酒になるまでの工程を体験するというもので、今年で13年目になる。

 会員たちは春から秋にかけて、下加治の水田で鈴木壮一さん親子(双柳)の指導を受けながら田植えや稲刈りを行い、冬場は五十嵐酒造(川寺)のタンクで仕込み作業を体験し、年明けに酒を完成させている。

 地域の風土を生かし、四季の移り変わりを経て出来上がる酒は「飯能風土季」と名付けられている。

 川越から参加した長濱錦志さん(35)は、知人に紹介されて6~7年前に入会したという。「その年その年で味に変化があって美味く、自然の恵みを感じられる酒。今年はどんな酒になるか楽しみ」と話している。

 同会の世話人の大野功二さんは「今年も皆さんで楽しみながら、美味しい酒を造っていきたい」と期待を込めた。